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現地紙コラムニストが綴る【武藤嘉紀のブンデス挑戦記】躍進を支えるモチベーションとインテリジェンス

カテゴリ:ワールド

ラインハルト・レーベルク

2015年09月16日

センターフォワードとしてここまで機能するとは、まったくの予想外だった。

179センチとCFとしては決して大柄ではない武藤だが、ブンデスリーガの強靭で長身のDFたちと互角に渡り合っている。(C)Getty Images

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 実際、1-2で敗れた9月13日のシャルケ戦(ブンデスリーガ4節)でも、武藤は両チームを通じて最高のFWだった。
 
 武藤がドリブルでの突破力とゴールセンスに優れたウイングということは、入団当時から一目瞭然だった。
 
 しかし、巨漢DFたちがハードに寄せてくるブンデスリーガにおいて、179センチの武藤がセンターフォワードとしてここまで機能するとは、少なくとも私にとってまったくの予想外だった。
 
 もう少し運があれば、チャンスメークにフィニッシュにと暴れ回った武藤の活躍によってマインツは、少なくともシャルケと引き分けには持ち込めただろう。
 
 武藤はこの試合で総走行距離が10.9キロ、スプリントが34本、ファストランが69本を記録。マークの厳しいセンターフォワードとして申し分ない数字が、貢献度の高さを如実に物語る。
 
 70分すぎまでほとんどボールを支配されるなど、マインツは苦しい試合を余儀なくされたが、それでも武藤は敵陣のデッドスペースを探し出してフリーになり、パスを受ければしっかりと役割を果たしていた。
 
 もちろん課題もある。例えば、敵のビルドアップを遮断するプレッシングだ。現状では、縦の2トップのような形を組むユヌス・マッリとの意思疎通が完璧とは言えない。
 
 しかし、心配無用だろう。マルティン・シュミット監督は試合後、こう語っている。
 
「素晴らしいのは、ヨシを鼓舞する必要が全くないことだ。とても多くのことが、彼自身から溢れ出てくる。彼の中からね」
 
 モチベーションに溢れ、インテリジェンスも備えた武藤は、その課題もあっという間に自らで克服してしまうことだろう。
 
文:ラインハルト・レーベルク 「マインツァー・アルゲマイネ新聞」コラムニスト
翻訳:円賀貴子
 
Reinhard REHBERG
ラインハルト・レーベルク
『ライン新聞』で1987年から27年に渡ってマインツの番記者を務める。現在はフリーで、『マインツァー・アルゲマイネ新聞』のコラムニストを務める一方、監督業を志す指導者に向けたコーチングも行なっている。マインツ出身、57年7月30日生まれ。
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