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【連載】ミラン番記者の現地発・本田圭佑「新生ミランを率いるミハイロビッチとはどんな監督か?」

カテゴリ:メガクラブ

マルコ・パソット

2015年06月17日

かつてはインテルに忠誠を誓った、妥協を知らない“鬼軍曹”。

インテル時代には、宿敵に対して牙をむいたことも。それも、所属チームへの忠誠心が強いということだろう(?)。写真は2007年のもので、左がロベルト・マンチーニ監督、右がマッシモ・モラッティ会長(当時)。 (C) Getty Images

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 なんと、これで5人!! そう、本田圭佑がミランに来てから、たった1年半しか経っていないというのに、彼にとって5人目の監督が到来するのだ。
 
 本田をデビューさせただけで去っていったマッシミリアーノ・アッレグリ、コッパ・イタリアを1戦指揮しただけで、またサブコーチへと戻ったマウロ・タソッティ、結果は出したものの、選手や上層部との付き合い方を間違えたクラレンス・セードルフ、そして情熱が空回りしたフィリッポ・インザーギ……。
 
 そして今、5人目の男として、シニシャ・ミハイロビッチがやって来る。ミランが再びスクデットとチャンピオンズ・リーグ(CL)出場権を争えるようにするためのプロジェクトを、シルビオ・ベルルスコーニ・オーナーは、このセルビア人監督に任せることにしたのである。
 
 昨夏と決定的に異なる点は、補強に使える資金がミランには豊富にあるということだ。しかし、だからこそ、失敗は決して許されない。
 
 実はミハイロビッチは、ミランの永遠のライバルであるインテルと強い結びつきを持つ。選手としてもプレーし、第1次ロベルト・マンチーニ政権下では、彼のアシスタントを務めていた。
 
 ゆえに、ミラニスタのなかには、彼の監督就任が納得できないという者もいるが、それはごく少数派だ。最近のサッカー界では、選手や監督やスタッフなどがライバルチームに移動することなど、ごく当たり前のこと。むしろ、ひとつのチームに留まり続けることのほうが難しい。だから、特別騒ぎ立てることではないのだ。
 
 ミハイロビッチはかつて、「ミランの監督など絶対にやらない」と発言したことがある(ご丁寧に「たとえ飢え死にしようとも」というフレーズまで添えて、だ)。しかし、サッカーの“素晴らしい”点は、皆があっさりとその考えを変えてしまうことだ。だから、ミハイロビッチがミラネッロのゲートをくぐることも何ら問題はないだろう。
 
 では、間もなくミランの選手の前にやって来るミハイロビッチとは、一体どんな監督なのか?
 
“鬼軍曹”であることは間違いない。彼は、誰に対しても決して手加減しないことで有名だ。選手のネームバリューなど気にしない、外部からの圧力も、屁とも思わない。ミハイロビッチにとって重要なのはただひとつ、仕事に対する真摯な態度だ。これが彼の名刺代わりのフィロソフィーである。
 
 ついでに言うなら、会長をはじめとするクラブの経営陣がチームに口出しするのも、彼は好きではない。ゆえに今後は、ベルルスコーニとの戦いが見ものとなるだろう。なぜなら、ベルルスコーニは自分のチームの監督たちに、戦術上の“助言”をすることが大好きだからだ。
 
 ミハイロビッチは、自分の基本的なスタンスを守りつつ、オーナーの気持ちを満足させる“妥協点”を見出さなければならないだろう。
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