レアル・マドリーとの契約を解消したカルロ・アンチェロッティの復帰を実現すべく、アドリアーノ・ガッリアーニ副会長がマドリードまで出向いて足かけ３日間に渡る説得を試みたミランだったが、2000年代の黄金期を築いた名将の最終的な回答は「NO」。
 
　アンチェロッティは、「愛着のあるクラブの誘いを断るのは簡単ではなかった。しかし私には休息が必要だ」というコメントを発表している。
 
　代替候補の一番手と目されるのは、サンプドリアを辞任したばかりのシニシャ・ミハイロビッチ。当初はナポリ行きが濃厚と見られていたが、ナポリはウナイ・エメリ（セビージャ監督でヨーロッパリーグを制覇したばかり）にターゲットを絞ったためフリーになっている状況だ。
 
　続く候補はほかでもないそのエメリ。両者の運命はナポリとミランの間で交錯している。他にもヴィンチェンツォ・モンテッラ（フィオレンティーナ）、ロベルト・ドナドーニ（パルマ）などがミランの候補リストに名を連ねているが、優先順位は上記の２人よりも低いと見られる。
 
文：ジャンルカ・ディ・マルツィオ
翻訳：片野道郎