年俸は2億円強――この値段で日本代表に招聘できる世界の名将とは!?

カテゴリ:日本代表

遠藤孝輔

2015年02月06日

リスクを強いる日本代表監督就任には相場を上回る金額が必要。

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日本が用意している年俸金額は、代表チームレベルでは世界のトップクラスと大きな開きはない。なかには有能かつお値打ちな名将もいる(写真は上がハリルホジッチ、下がトゥヘル)。ちなみにクラブレベルでは、世界最高額といわれるジョゼップ・グアルディオラが1700万ユーロ、そしてジョゼ・モウリーニョは1000万ユーロとケタ違い!! (C) Getty Images

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 現在、ハビエル・アギーレ前監督の後任を探しているJFA(日本サッカー協会)が、新たな指揮官に支払う予定の年俸は、160万ユーロ(約2億1000万円)前後と目されている。

 ちなみに過去の監督のそれを振り返ると、アギーレは2億円で、2014年ワールドカップ時のアルベルト・ザッケローニは2億8000万円、06年ワールドカップ時のジーコは2億2000万円だった(※いずれも金額は推定)。
 
 欧州サッカー界の相場に照らし合わせても、これは決して安いサラリーではない。例えば、2014-15シーズンのブンデスリーガにおける各監督の年俸に当てはめると、7位相当の高水準だ。

 しかし引く手あまたの大物指揮官にとって、キャリアアップにつながる付加価値が高くないうえ、欧州から遠く離れた日本で職務に就くのは大きなリスクにもなる。
 
 つまり、相場を上回る高給を保証しないかぎり、旬を過ぎていない外国人のビッグネーム――日本と縁がある者の場合は話が別だ――を口説くのは難しい。中国王者の広州恒大がイタリアの名将マルチェロ・リッピを招聘できたのも、1000万ユーロ(約13億3000万円)という破格の年俸を用意できたからにほかならない。
 
 現在フリーとなっている有力監督を見てみよう。いわゆる“ゼロトップ・システム”を編み出したイタリア人のルチアーノ・スパレッティは14年3月まで所属したゼニトで330万ユーロ(約4億4000万円)、同じくイタリア人のクラウディオ・ラニエリは14年5月に退任したモナコで300万ユーロ(約3億9000万円)を稼いでいた。いわば高嶺の花と言える。
 
 仮に相場を上回る高給を用意しなくて済むなら、アルジェリア代表をブラジル・ワールドカップで決勝トーナメントに導いたヴァヒド・ハリルホジッチが適切な候補者か。昨年11月に契約を解除したトルコのトラブゾンスポルでの年俸は、150万ユーロ(約2億円)だった。
 
 岡崎慎司が所属するマインツを躍進させた41歳の戦術家で、現在は休養中のトーマス・トゥヘルも面白い。ドイツ・メディアが報じた以前の年俸は、65万ユーロ(約8600万円)に過ぎなかった。
 
 ちなみに代表チームでは、ブラジル・ワールドカップ閉幕時点で、イタリア代表の前監督チェーザレ・プランデッリが300万ユーロ(約3億9000万円)、ドイツ代表のヨアヒム・レーブ監督が250万ユーロ(約3億4000万円)、フランス代表のディディエ・デシャン監督が160万ユーロ(約2億1000万円)と報じられた。
 
 これに対し、アルゼンチン代表を24年ぶりの決勝に導いたアレハンドロ・サベーラは、破格の61万ユーロ(約8000万円)だった。
 
 もっとも、この4人は自国の代表チームを率いるという最大の栄誉と引き換えに、相場より低いサラリーで契約を結んだと見なすのが妥当だろう。仮にレーブが新天地を求めるなら、倍以上の報酬を保証するクラブが現われるのは間違いない。
 
文:遠藤孝輔
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