高い適応力を発揮して、内田は新監督の信頼に応えている。
1月9日に開幕するアジアカップに臨む日本代表メンバー23人が、12月15日に発表された。
清武弘嗣(ハノーファー)がアギーレ体制で初めて招集されたとはいえ、顔ぶれは11月シリーズから大きな変更はなく、ブラジル・ワールドカップの主力メンバーが主体の選考となった。
年末からはいよいよ代表合宿が始まるが、2014年シーズンを総括して現状をチェックした国内組12人に続いて、欧州でプレーする国外組11人の14-15シーズン前半戦を振り返りながら近況をお届けしよう。
国内組の2014年総括&近況レポートはこちら!
【写真でチェック!】アジアカップに挑む日本代表23人の顔ぶれ
GK
川島永嗣(スタンダール・リエージュ)
今季成績(ジュピラー・リーグ):11試合・26失点
10試合ぶりとなる先発出場を果たした12月3日のベルギー・カップ7回戦で、ロケレン相手に4失点。8日後のヨーロッパリーグでも正GK返り咲きのチャンスを得たが、フェイエノールトに3ゴールを献上した。
もっとも、ラインコントロールのミスやエリア内での拙いマーキングなど、スタンダールのDF陣が脆さを露呈した場面が少なくなく、川島が失点に直結するような大失態を演じたわけではない。結果は不本意かもしれないが、試合勘を養う意味で小さくない収穫が得られたはずだ。
失点をめぐってチームメイトと口論を繰り広げたのは9節のリールセ戦。その後、テュラムにレギュラーの座を奪われ12節からベンチ生活と、今シーズンはここまで試練の連続だ。
DF
長友祐都(インテル)
今季成績(セリエA):7試合・0得点
マッザーリ監督の下、3-5-2の右ウイングバックとして開幕を迎えたが、筋肉系の故障で10月を丸々棒に振り、その後も風邪や小さな故障で欠場するなど、コンスタントな出場機会を重ねることができない不本意なシーズンを送っている。
その間にチームも深刻な不振に陥り、11月半ばにはマッザーリからマンチーニに監督が交代。システムも4バックに切り替わり、長友は右SBとして起用されるようになった。
とはいえ、新監督からの評価はまだ固まっているとはいえず、これまで同様に不動のレギュラーとしての地位を確立できるかどうかは、まだこれからの課題。
クラブの事情だけを考えれば、ここで1か月近くチームを離れるのはマイナスだが、アジアカップで質の高いパフォーマンスを見せて、マンチーニ監督を説得したい。
DF
内田篤人(シャルケ)
今季成績(ブンデスリーガ):11試合・0得点
シャルケの基本システム変更(4-2-3-1から3-5-2)に伴い、12節以降のブンデスリーガ4試合は右ウイングバックとして出場。タッチライン際で縦関係を築くウインガーが不在のため、攻守両面における負担は増したものの、ここまでは高い適応力を発揮して、ディ・マッテオ監督の信頼に応えている。
ハイライトは15節のケルン戦で決めたアシスト。85分、敵陣深くまで攻め上がってからの絶妙な右足クロスで、1点差に詰め寄るゴールをお膳立てした。
前半戦の出来を総括すれば、調子の波の少なさや攻守に渡る貢献度の高さはチームのトップクラスで、右膝の怪我で1~4節を欠場したツケを帳消しにした印象だ。
DF
吉田麻也(サウサンプトン)
今季成績(プレミアリーグ):7試合・0得点
ベルギー代表のアルデルワイレルドの加入に自身の怪我が重なり、サブに降格。9月下旬からずっとベンチ生活が続いた。
怪我をしたシュネデルランに代わって約2か月半ぶりのピッチに立ったのが、13節マンチェスター・C戦。後半開始からプレーすると、続くアーセナル戦も同じく故障者に代わって途中出場。さらにこの試合ではアルデルワイレルドも負傷退場し、次節のマンチェスター・U戦では5節スウォンジー戦以来の先発出場を果たした。結果的に、チームにとって前半戦最大の山場だった強豪との3連戦のすべてでプレーした。
3連戦は3連敗に終わったものの、吉田自身のパフォーマンスは安定していた。本人は「アピールしようとして空回りした昨シーズンの経験を生かすことができたのかな」とやや自虐的に振り返ったが、アグエロやA・サンチェス、ルーニー、ファン・ペルシといったワールドクラスのFWに食らいつき、ほぼ互角に渡り合った。
レギュラー返り咲きを考えれば、足掛かりをつかんだこのタイミングでチームを離れるのは本人にとっては痛いかもしれないが、日本代表にとっては心強いはずだ。
DF
酒井高徳(シュツットガルト)
今季成績(ブンデスリーガ):11試合・0得点
15節のマインツ戦で、13節から指揮を執るステフェンス新監督の下では初となる先発フル出場を果たした。
タッチライン際でマッチアップしたハイロに加え、中央からサイドに流れてきた岡崎の対応にも奔走しつつ、アグレッシブに敵陣まで攻め上がる得意のオーバーラップを何度か敢行。4試合ぶりのスタメンとなったが、自慢のスタミナに翳りは見られなかった。
周囲のサポート不足も大きかったが、守備で後手に回る場面が少なくなく、一時はレギュラー落ちを経験するなど、決して満足できる前半戦を過ごしたわけではない。
清武弘嗣(ハノーファー)がアギーレ体制で初めて招集されたとはいえ、顔ぶれは11月シリーズから大きな変更はなく、ブラジル・ワールドカップの主力メンバーが主体の選考となった。
年末からはいよいよ代表合宿が始まるが、2014年シーズンを総括して現状をチェックした国内組12人に続いて、欧州でプレーする国外組11人の14-15シーズン前半戦を振り返りながら近況をお届けしよう。
国内組の2014年総括&近況レポートはこちら!
【写真でチェック!】アジアカップに挑む日本代表23人の顔ぶれ
GK
川島永嗣(スタンダール・リエージュ)
今季成績(ジュピラー・リーグ):11試合・26失点
10試合ぶりとなる先発出場を果たした12月3日のベルギー・カップ7回戦で、ロケレン相手に4失点。8日後のヨーロッパリーグでも正GK返り咲きのチャンスを得たが、フェイエノールトに3ゴールを献上した。
もっとも、ラインコントロールのミスやエリア内での拙いマーキングなど、スタンダールのDF陣が脆さを露呈した場面が少なくなく、川島が失点に直結するような大失態を演じたわけではない。結果は不本意かもしれないが、試合勘を養う意味で小さくない収穫が得られたはずだ。
失点をめぐってチームメイトと口論を繰り広げたのは9節のリールセ戦。その後、テュラムにレギュラーの座を奪われ12節からベンチ生活と、今シーズンはここまで試練の連続だ。
DF
長友祐都(インテル)
今季成績(セリエA):7試合・0得点
マッザーリ監督の下、3-5-2の右ウイングバックとして開幕を迎えたが、筋肉系の故障で10月を丸々棒に振り、その後も風邪や小さな故障で欠場するなど、コンスタントな出場機会を重ねることができない不本意なシーズンを送っている。
その間にチームも深刻な不振に陥り、11月半ばにはマッザーリからマンチーニに監督が交代。システムも4バックに切り替わり、長友は右SBとして起用されるようになった。
とはいえ、新監督からの評価はまだ固まっているとはいえず、これまで同様に不動のレギュラーとしての地位を確立できるかどうかは、まだこれからの課題。
クラブの事情だけを考えれば、ここで1か月近くチームを離れるのはマイナスだが、アジアカップで質の高いパフォーマンスを見せて、マンチーニ監督を説得したい。
DF
内田篤人(シャルケ)
今季成績(ブンデスリーガ):11試合・0得点
シャルケの基本システム変更(4-2-3-1から3-5-2)に伴い、12節以降のブンデスリーガ4試合は右ウイングバックとして出場。タッチライン際で縦関係を築くウインガーが不在のため、攻守両面における負担は増したものの、ここまでは高い適応力を発揮して、ディ・マッテオ監督の信頼に応えている。
ハイライトは15節のケルン戦で決めたアシスト。85分、敵陣深くまで攻め上がってからの絶妙な右足クロスで、1点差に詰め寄るゴールをお膳立てした。
前半戦の出来を総括すれば、調子の波の少なさや攻守に渡る貢献度の高さはチームのトップクラスで、右膝の怪我で1~4節を欠場したツケを帳消しにした印象だ。
DF
吉田麻也(サウサンプトン)
今季成績(プレミアリーグ):7試合・0得点
ベルギー代表のアルデルワイレルドの加入に自身の怪我が重なり、サブに降格。9月下旬からずっとベンチ生活が続いた。
怪我をしたシュネデルランに代わって約2か月半ぶりのピッチに立ったのが、13節マンチェスター・C戦。後半開始からプレーすると、続くアーセナル戦も同じく故障者に代わって途中出場。さらにこの試合ではアルデルワイレルドも負傷退場し、次節のマンチェスター・U戦では5節スウォンジー戦以来の先発出場を果たした。結果的に、チームにとって前半戦最大の山場だった強豪との3連戦のすべてでプレーした。
3連戦は3連敗に終わったものの、吉田自身のパフォーマンスは安定していた。本人は「アピールしようとして空回りした昨シーズンの経験を生かすことができたのかな」とやや自虐的に振り返ったが、アグエロやA・サンチェス、ルーニー、ファン・ペルシといったワールドクラスのFWに食らいつき、ほぼ互角に渡り合った。
レギュラー返り咲きを考えれば、足掛かりをつかんだこのタイミングでチームを離れるのは本人にとっては痛いかもしれないが、日本代表にとっては心強いはずだ。
DF
酒井高徳(シュツットガルト)
今季成績(ブンデスリーガ):11試合・0得点
15節のマインツ戦で、13節から指揮を執るステフェンス新監督の下では初となる先発フル出場を果たした。
タッチライン際でマッチアップしたハイロに加え、中央からサイドに流れてきた岡崎の対応にも奔走しつつ、アグレッシブに敵陣まで攻め上がる得意のオーバーラップを何度か敢行。4試合ぶりのスタメンとなったが、自慢のスタミナに翳りは見られなかった。
周囲のサポート不足も大きかったが、守備で後手に回る場面が少なくなく、一時はレギュラー落ちを経験するなど、決して満足できる前半戦を過ごしたわけではない。