自称「コミュニケーションの鬼」。メディアを虜にする長友のコメント力

カテゴリ:日本代表

白鳥和洋(サッカーダイジェスト)

2018年10月23日

「コミュニケーションの世界大会があったら…」

長友のコメントには惹きつける何かがある。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

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 長友佑都に、恋をしている。いや、そう書くと誤解を招くかもしれない。正確に表現するなら、このベテランのコメント力に惹かれている。
 
 ロシア・ワールドカップまでミックスゾーンの主役のひとりは、本田圭佑だった。試合の感想を独特の言い回しで述べるなど示唆に富んだ彼のコメントに、「はっ」と気づかされることも多かった。
 
 きっと本田は理解していたのだろう。何を話せばメディアが喜ぶのかを。とにかく彼の言葉には、なんというか魔力みたいなものがある。
 
 だが、その本田がロシア・ワールドカップを最後に事実上の代表引退。ひとりのカリスマを失った代表戦の現場──9月のコスタリカ戦では一抹の寂しさを覚えた。
 
 それから1か月後、日本代表はパナマ、ウルグアイとの親善試合に臨んだ。果たして、選手たちは本田の不在をどう感じているのか。偉大なキャプテン・長谷部誠もすでに代表のキャリアに終止符を打っていたので、パナマ戦の翌日、ミックスゾーンに現われた長友佑都に次の質問を投げかけた。
 
「代表で長年一緒に活動してきた本田選手や長谷部選手がいない現状をどう捉えていますか? “本田&長谷部ロス”を感じていますか?」
 
 すると、長友は間髪入れずにこう答えた。
 
「(ふたりが抜けても)僕の立ち位置は変わらない。でも、長谷部さんや圭佑から吸収した良い部分をパーソナリティとして出していきたいです。あそこまで真面目にやったり、圭佑みたいに変わったことはなかなかできないですけど、ただ、(若手たちに)刺激を与えるパフォーマンスは必要だと思います。
 
 コミュニケーションの部分では自信がある。自分でもコミュニケーションの鬼だと思っているので。コミュニケーションの世界大会があったら優勝できるはずです(笑)。その実力を生かしたいですね」
 
 ユーモアな表現を交えて記者団の笑いを誘った長友は、CBとして台頭してきた冨安健洋の才能には「もう、嫉妬ですよ。僕が19歳の時は大学で太鼓を叩いていましたから」とコメント。明治大時代の自分(怪我で試合に出られない間スタンドで応援太鼓を叩いていた)を引き合いに出して代表の後輩を持ち上げるあたりに、“親心”が感じられた。
 
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