現地時間10月20日に行なわれたセリエA第９節のユベントス対ジェノアの一戦は、１-１のドロー決着となった。

　公式戦11戦全勝と今シーズンは向かうところ敵なしのユーベは、セリエAで７戦９発と波に乗るポーランド代表FWクシシュトフ・ピオンテクを擁する難敵ジェノアを相手に試合開始から攻勢を強める。ここで輝いたのは、やはり大黒柱クリスチアーノ・ロナウドだ。

　キックオフ間もない９分と13分に相手ゴールへと迫ったC・ロナウドは、18分に決定的な仕事やってのける。左サイドから仕掛けたアレックス・サンドロのシュートの処理を相手守備陣が誤ったところを見逃さずにルーズボールを押し込んだ。

　C・ロナウドの５大リーグ通算400ゴール目というメモリアルな一発で先手を取った後も、ジェノアに反撃の隙を一切見せずに前半を終えたユーベは、後半に入ってからは、ややペースを落として逃げ切ろうとする姿勢を見せる。

　しかし、ユーベに対して敵地では1990-91シーズン以来勝ちがないジェノアも食い下がる。67分にCKになりかけたボールをタッチラインぎりぎりで残したクリスティアン・コアメが、相手守備陣が油断したところに素早いクロスボールを供給。これをダニエル・ベッサが頭でねじ込んで、試合を振り出しに戻したのだ。

　不意を突かれて失点を喫し、ゲームプランが崩れたユーベは、71分にパウロ・ディバラ、81分にフェデリコ・ベルナルデスキと攻撃的カードを矢継ぎ早に切って、勝点１を持ち帰ろうとするジェノアを一方的に攻め込む。

　それでもディフェンスラインを自陣深くに下げ、完全に守勢に回ったジェノアの守備は堅い。ユーベは86分にディバラがゴール正面で決定機を迎えたが、渾身のシュートは大きく枠を逸れ、タイムアップの瞬間を迎えた。

　公式戦12戦目にしてついに連勝がストップしたユーベ。試合後、地元紙『Tutto Sport』は、「ユーベはC・ロナウドのゴール以外に多くのチャンスを生かせず。ベッサとジェノアに嘲笑われた。最後まで攻め入ったが、ジェノアが勇気を持って守ってみせた。そして、ビアンコネーロは９戦目にして今シーズンのセリエAで初の引き分けを味わったのだ。アッレグリはこの結果を受けてチームをしっかりと叱咤すべきだ」とマッチレポートを綴った。

“お得意さま”を相手にしたドローも、首位の座をキープしているユーベだけにチーム状態が大きく傾くことはないだろうが、それでも連勝ストップは嫌なものだろう。そんな嫌な雰囲気を払拭する意味でも、現地時間10月23日のマンチェスター・ユナイテッドとのチャンピオンズ・リーグでの対戦は、注目の一戦となりそうだ。