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不慣れなポジションで状況打破に腐心するも…――日本期待の『三銃士』の現況は? 堂安律編

カテゴリ:海外日本人

中田徹

2018年10月11日

極度の不振に陥ったチームのなかで堂安は…

チームが混迷を極め、苦労が絶えない堂安だが、代表戦に向けては強い意気込みを語っている。 (C) Getty Images

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 日本代表は10月12日にパナマ(新潟)、同16日にウルグアイ(埼玉)と対戦する。

 9月の国際親善試合では、コスタリカと対戦して3-0で完勝。幸先の良いスタートを切った森保ジャパンにとって、先のロシア・ワールドカップにも出場したパナマ、そして南米屈指の強豪国ウルグアイとの対戦は、現状を把握するうえで重要な試金石となる。

 そんな強敵との対戦で注目したいのが、南野拓実、中島翔哉、堂安律の“三銃士”だ。9月のパナマ戦でも攻撃の軸となって躍動した期待の3人の現状とは? 現地記者にレポートしてもらった。

――◆―――◆――

堂安律(フローニンヘン)
エールディビジ:8試合(720分)・1得点
リーグ・カップ:1試合(90分)

 日本代表の俊英、堂安律が所属するオランダ北部の雄、フローニンヘンは、エールディビジの第8節を終えた時点で18チーム中17位と、極度の不振に苦しんでいる。

 昨シーズン同様、右サイドハーフとしてシーズンをスタートさせた堂安だが、今シーズンは1ゴールのみと結果を残せていない。

 チームも得点力不足に喘いでおり、最近は堂安が2トップの一角を務める試合も増え、10月6日(現地時間)のエールディビジ第8節のADO戦では、ワントップも任された。ダニー・バイス監督は、堂安が秘める爆発力に賭けたのだ。

 そのADO戦、堂安は不慣れなポジションで、オフ・ザ・ボールの動きに工夫を付けていたが、後ろに引いて守る味方との距離が遠く、前線で孤立。結局、シュートゼロに終わっている。

 この試合の堂安のプレーには、低評価が並んだ。オランダのサッカー専門誌『Voetbal International』の採点は5.5(10点満点)、全国紙『Algemeen Dagblad』はチーム最低タイの4.5を付けたほどだ。

 昨シーズンはエールディビジで9得点をマークし、ファンが選出するシーズンMVPにも輝いた堂安。それだけに、現地では今シーズンの不振に対する批判の声が高まっているかといえば、そうでもない。

 第6節のAZ戦で、堂安はゴールの一大チャンスでもあるPKを外してしまった。しかし、テレビ解説者のケネト・ペレス氏は「フローニンヘンには、堂安しかクオリティーの高い選手がいない」と述べて庇った。

 ファンもまた、ADO戦での堂安の低パフォーマンスについて、「堂安はワントップの選手じゃない。彼にとって最適のポジションはトップ下」と、擁護する声を上げている。

 つまりメディアやファンは、チーム編成に失敗したフロントに批判を集中させており、「個々のレベルがあまりに低すぎる。堂安は例外」というのが、大方の見方なのだ。

 いずれにせよ今シーズン序盤の堂安は、思い描いていたようなシーズンを過ごせてない。試合中も劣勢の状況をいかに打開するか腐心し、試合後に「身体よりも頭の方が疲れます」と口にする回数が増えてきた。

「去年は良いシーズンだった。今は少し踏み止まっているが、こういう時期を大事にしたい。良いときばかりじゃないから、こういう時期を乗り越えたい。日本代表では気持ちよくプレーしたい」(ADO戦後)

 そう語る堂安には、逆境に立ち向かい、打破しようとする意気込みが窺えた。代表でのプレーに期待したい。

取材・文●中田 徹
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