【2014南関東総体】代表校の強さの秘密を探る|習志野編

カテゴリ:高校・ユース・その他

平野貴也

2014年07月28日

考える力と我慢強さを求め続けた砂金イズム。

習志野
所在地:千葉県習志野市東習志野1-2-1
創立:1957年 創部:1957年
主なOB:玉田圭司(名古屋)、栗澤僚一(柏)、守田達弥(新潟)。
(C) SOCCER DIGEST

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 トンボで丁寧に慣らした白い砂地のグラウンドに、強い日差しを受けた選手たちの影が伸びた。
 
 現在では強豪校のほとんどが人工芝の練習場を使用しているが、習志野は1980年代後半に当時の最新型として設営したグラウンドを大切に使用している。芝の柔らかさからは程遠いが、水はけは良く、ナイター設備もサッカー部専用のプレハブ部室もある。
 
 主将を務める佐古大輔は「入学してきた時は『なんだ、このグラウンドは!?』と思った。公式戦も人工芝が多いので、違和感はある。でも、土だからトラップには気を使うようになったし、ここでうまくできれば、人工芝の上でもっと良いプレーができると今は感じている」と話した。
 
 土や砂で不規則なバウンドをするボールに慣れている彼らは、動きながらボールを扱う技術に長けている。立ち止まってパスを受けることが少ない、習志野のスピード感あるアタックの原点は、この土のグラウンドなのかもしれない。
 
 習志野のサッカーは攻守ともにアグレッシブで、何より勝ち気で勢いがある。しかし勢いだけでは安定した成果は得られない。この数年は、県大会の上位には顔を出したものの、全国大会出場には届かなかった。

砂金監督の下、練習に取り組む選手たち。砂地のグラウンドでも市船や流経を倒すことは可能なのだ。(C) SOCCER DIGEST

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 ライバルの八千代で山崎亮平(磐田)、米倉恒貴(G大阪)、長澤和輝(ケルン)らを育てた実績を持つ砂金伸監督は、3年前の就任以来、選手に考える力と我慢強さを求めた。練習では常に試合を想定させる。ラインゴールを用いる際は、通過時に他の選手がどのように動いていたのかを指摘する。
 
「両サイドか中央かを突破する練習だとして、試合ではその先が勝負。先の目標のために切り取っただけだから、フリーで突破できた時に(達成感を覚えて)後ろで歩いているなんてダメ」と例を挙げた。考え続けることにより、選手には試合の流れを読んだり変えたりする力がついてきた。

「就任初年の3年生は能力の高い子が揃っていた。でも彼らは我慢ができなくてね。弱い相手なら問題ないが、強い相手との本気の勝負で頑張り切れないところがあった。上に行けば行くほど我慢が大事。3年間そう言い続けて、やっと点を取られても動じないような心が育ってきた」
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