［アジア大会] 日本女子代表 ２-１ 韓国女子代表／８月28日／インドネシア
 
　なでしこジャパンが宿敵・韓国を破り、アジア競技大会の決勝へと駒を進めた。
 
　この試合で２点に絡む活躍を見せたのが、菅澤優衣香だ。準々決勝の北朝鮮戦で控えに甘んじたストライカーは、開始早々の５分に魅せる。
 
　有吉佐織が左サイドから浮き球のパスをゴール前に入れると、菅澤は正確なトラップで前を向く。「結構、相手GKも前に出ていたなかで、DFよりも前でボールを受けることができた。そこで受けてから考えて、あのタイミングでシュートを打とうと思った」と、冷静に右足のアウトサイドでシュートを決めた。
 
　１点リードで後半を迎えたが、日本は68分に同点に追い付かれてしまう。決勝進出に向けて暗雲が立ち込めたなかで、再び躍動したのが菅澤だ。

　86分、清水梨紗が右サイドからゴール前にクロスを供給すると、ファーサイドに走り込んでいた菅澤が先に頭で触る。すると、これが相手DFのオウンゴールを誘い、日本に貴重な勝ち越し点をもたらした。
 
 “なでしこジャパン”に決勝行きのチケットをもたらした菅澤。試合後のフラッシュインタビューで試合を振り返り、「ベトナム戦しか得点を決めれていなくて、まずはシュートという意識で試合に入った」ことを明かした。

　今大会で先発出場したのは、グループステージ最終戦・ベトナム戦のみ。７-０で大勝した試合で２得点を奪ったが、初戦のタイ戦と準々決勝の北朝鮮は途中からの出場で無得点に終わっていた。
 
　確かな存在感を示した菅澤は、31日に行なわれる決勝・中国戦でも日本を勝利に導くゴールを決められるのか。韓国戦と同様に点取り屋として矜持を胸に、日本に歓喜の瞬間をもたらす。