“森保ジャパン”の方向性は見えたか?指揮官が求める『対応力』を表現できた選手は…

カテゴリ:日本代表

清水英斗

2018年08月16日

中盤のスペースを消されると手詰まりになるのはジャパン全体の課題だ

アジア大会の初戦はネパールに1-0で辛勝。個々の差を考えれば、圧勝してしかるべき試合だったが……。(C)SOCCER DIGEST

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 アジア競技大会グループステージ第1戦。A代表兼任の森保一監督が率いるU-21日本代表は、オーバーエイジを含むU-23ネパール代表に対し、1-0で辛勝した。
 
 唯一のゴールは序盤、7分に決まった。中盤でボールを受けたMF渡辺皓太から、相手ディフェンスの裏を取ったMF長沼洋一へ、素早く浮き球パス。ゴール脇で少しもつれた後、長沼が中央へ折り返すと、三笘薫が流し込んで先制した。
 
 相手の守備が修正される前に、決めるべきところで決める。大事なことだ。そう実感したのは、先制後、ネパールの守備が対応に慣れ始め、日本の決定的なチャンスがほとんど無くなってしまったからである。
 
 ポイントは、先制ゴールの起点を作ったセンターハーフの渡辺だった。
 
 3-4-2-1を敷く日本は、攻撃時にもうひとりのセンターハーフ、松本泰志を中央に残し、渡辺が右寄りで高いポジションを取る。逆に左寄りでは、左シャドーの三笘が隙間に下がり、中盤が逆三角形の3-5-2に近い形を作りつつ、ビルドアップを構築した。
 
 ネパールは中盤が逆三角形の4-3-3だが、守備時は両ウイングが日本の選手に付いて下がり、6-3-1で守っている。その結果、薄くなったネパールの中盤で、渡辺や三笘が隙間に顔を出してボールを受け、スルーパス等の選択肢を増やして攻め込む。先制シーンに限らず、序盤はこの動きが効いた。
 
 ところが、前半途中から、ネパールの対応が変化した。MF3人がコンパクトになり、渡辺らが使っていた中盤のスペースが消されてしまう。さらに後半は1トップが下がって渡辺を見張る様子も目立った。
 
 こうやって中盤のスペースを消されると、日本の攻撃は前に行くパワーを出せず、ボールを回すだけになる。森保ジャパンに限った現象ではない。ジャパンの現象だ。
 
 ならばと、直接的に1トップの上田綺世を基点とするパスも試みた。日本は右サイド寄せの攻撃が多く、特に3バック右の原輝綺から、斜めに狙ったクサビを入れて行く。システムの長所でもある、1トップ・2シャドーのワンタッチ・コンビネーションで突破できそうなシーンもあったが、精度は今ひとつだった。
 
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