川崎フロンターレの魅力を、“もっと”、“さらに”伝えたい。その思いから誕生したこの企画では、普段は質問される立場にある選手が進行役となり、クラブスタッフと対談していく。第1回目の進行役はやはり、川崎フロンターレのバンディエラこと中村憲剛。在籍16年目、クラブを知りつくす中村が、集客プロモーショングループの島貫篤を迎えて、ピッチレベルとはちょっと違った視点でクラブの歩みと魅力を紹介する。
中村憲剛(以下:中村) 今回、僕が進行役ということですけど、まずは読者に向けて自己紹介してよ。
島貫篤(以下:島貫) はい。川崎フロンターレ集客プロモーショングループの島貫篤です。よろしくお願いします!!
中村 あいさつが初々しい(笑)。じつは、僕よりも年齢の若いスタッフなんですよね。もちろん面識はあるけど、こうやってゆっくりと話をするのは初めてのこと。そもそもスタッフと対談する企画なんて滅多にないですけどね。そんなことを思いつくのなんて、それこそフロンターレくらいじゃないですか。もしかして、ちょっと緊張してる?(笑)
島貫 (汗を拭きながら)あっ、はい(苦笑)。集客プロモーショングループに異動になったのは今シーズンからなんですけど、フロンターレでは大学生のときにもアルバイトをしていました。ちょうど、その当時、憲剛さんは日本代表に選ばれていて、スタッフが集合場所まで車で送り迎えを担当していたんですが、その際にアルバイトも同乗させていただけることもあって。
中村 そういう時期もあったね。懐かしい。じゃあ、その当時、送り迎えをしてくれたことがあったの?
島貫 いや、それが、僕には機会が回ってこなかったんですよね……。
中村 それは、ちょっと残念(笑)。ところで、用意してもらったトークテーマに夏休みの思い出という項目があったのと、8月なのでそういう話をしようとも思ったんだけど、よくよく夏休みの思い出を振り返ってみたら、子どものときからサッカーしかやっていなかった。だから、夏と言えばサッカー、夏合宿みたいな(笑)。
島貫 やっぱり、子どものときからそうだったんですか?
中村 6歳からずっとサッカーしているからね。花火だ、プールだ、という夏の思い出はほんの1ページでしかない(苦笑)。
島貫 でも、夏合宿や遠征での思い出はあるんじゃないですか?
中村 それなら、今、思い出したんだけど、合宿の夜にやる“きもだめし”が怖かったなあ。合宿地ってだいたい山や森の中にあることが多いでしょ。だから、雰囲気がガチなんだよね。あれは本当に怖かった。サッカー以外だと、それくらいしか夏の思い出がないから、自分が子どものときにもフロンパークみたいなものがあったらいいなって、ずっと思っていたんだよね。だって、いまもフロンパークに行きたいからね。
島貫 憲剛さんの話を聞くと、子どもたちにとっては、スタジアムで試合観戦をするだけでなく、フロンパークみたいに試合以外に楽しめる場所が大事なんだなということがよく分かりますね。