世界一を共に味わった戦友。
7月22日にアーセナルのメスト・エジルは、怒りと哀しみに満ちた言葉とともに代表キャリアに幕を下ろした。そんな失意の戦友にかつてのチームメイトがメッセージを発信した。
トルコ系移民のドイツ育ちであるエジルは、ロシア・ワールドカップ開幕前の5月15日にロンドンで、同じルーツを持つイルカイ・ギュンドアン(マンチェスター・シティ)、トルコ代表FWジェンク・トスン(エバートン)とともに、トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領と会談。これが大きな問題となった。
和気あいあいとした会談の模様をエルドアン大統領の所属する公正発展党がツイッターで公開。これがドイツ国民の反発を招き、ロシアW杯後には「代表への忠誠心が欠けている」と、グループリーグ敗退の責任をなすりつけられるような大バッシングを浴びた。
トルコ系移民のドイツ育ちであるエジルは、ロシア・ワールドカップ開幕前の5月15日にロンドンで、同じルーツを持つイルカイ・ギュンドアン(マンチェスター・シティ)、トルコ代表FWジェンク・トスン(エバートン)とともに、トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領と会談。これが大きな問題となった。
和気あいあいとした会談の模様をエルドアン大統領の所属する公正発展党がツイッターで公開。これがドイツ国民の反発を招き、ロシアW杯後には「代表への忠誠心が欠けている」と、グループリーグ敗退の責任をなすりつけられるような大バッシングを浴びた。
これにショックを受けたエジルは、22日に自身のSNSで代表引退を表明。「勝てばドイツ人? 負ければ移民だから?」と疑問を投げかけ、ドイツ・サッカー連盟のラインハルト・グリンデル会長を痛烈に非難した。
29歳での早すぎる決断に想いを寄せたのは、ドイツ代表とアーセナルでチームメイトだったヴィッセル神戸のポドルスキだ。
二人は2012年から3年に渡ってアーセナルで苦楽をともにし、そしてドイツ代表でも2014年のブラジルW杯で世界一を経験。それだけに友情関係は深いものがある。
そんなかつての戦友に33歳のストライカーは、自身のツイッターで、二人で肩を組んだ写真を添付してメッセージを綴った。
「僕たちは、あの大会と歴史的な夜を忘れることはないだろう。世界王者は永遠なるものだ。僕たちは何度も勝利し、時には敗戦することもあった。けれども、それがフットボールだ。クラブと代表で君と一緒にプレーできたことは、僕にとって魔法のようだった」
ポドルスキは、自身もポーランド系ドイツ人であるため、エジルの代表引退には思うところがあったのかもしれない。いずれにしても、仲間を気遣った気持ちのこもったメッセージであった。