あくまで自分の矜持に従った男。
先のロシア・ワールドカップで史上初の決勝進出を果たし、大躍進を遂げたクロアチア。その過程で唯一の汚点を残してしまった二コラ・カリニッチは、そのことを受け止め、銀メダルの受け取りを辞退した。
大会初戦のナイジェリア戦でベンチスタートになったカリニッチは、残り5分を切ったところでズラトコ・ダリッチ監督から途中出場を求められたが、「背中に違和感がある」としてこれを拒否した。
大会直前の国際親善試合ブラジル戦でも同様のことがあったため、ダリッチ監督は「戦える準備ができている選手が必要」と話し、カリニッチの行為を造反と判断。チームからの追放を決断し、30歳の大型CFはほどなくしてロシアの地を発ったのである。
大会初戦のナイジェリア戦でベンチスタートになったカリニッチは、残り5分を切ったところでズラトコ・ダリッチ監督から途中出場を求められたが、「背中に違和感がある」としてこれを拒否した。
大会直前の国際親善試合ブラジル戦でも同様のことがあったため、ダリッチ監督は「戦える準備ができている選手が必要」と話し、カリニッチの行為を造反と判断。チームからの追放を決断し、30歳の大型CFはほどなくしてロシアの地を発ったのである。
その後、クロアチアは快進撃を続けて決勝に進出。フランスに2-4で敗れはしたものの、過去最高成績を収めて世界から称賛を受けた。
気になるカリニッチの銀メダルの扱いについては、他の選手たちの意見を尊重すこととなり、予選から苦楽をともにした仲間たちは、彼も準優勝メンバーの一員であると認めることで意見が一致していた。
しかし、現地メディア『24sata』によれば、カリニッチは「ありがとう」とチームに感謝を述べながらも、銀メダルを受け取らないことを申し出たようだ。
「メダルを渡してくれることは、本当にありがたい。でも、僕はロシアでプレーしなかったのだから、受け取る資格なんてない」
マリオ・マンジュキッチの控えになることを受け入れず、チームを去ったカリニッチ。銀メダルの辞退は、最後まで自身のプライドに準じた形だと言えるだろう。
あくまで、自らの矜持に従ってロシアでの戦いを拒んだ男は、ミランからアトレティコ・マドリーへの移籍も噂されているが、新シーズンはこの汚名を返上する活躍ができるだろうか?