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イングランド、歴史的なPK戦初勝利! 粘るコロンビアを振り切り3大会ぶりに準々決勝進出!!【ロシアW杯】

カテゴリ:国際大会

サッカーダイジェストWeb編集部

2018年07月04日

ケインはPKで1点を加え得点ランキング首位を快走!

バッカのPKを見事にストップしたピックフォード。イングランドの歴史を24歳の守護神が変えた。 (C) Getty Images

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【7月3日・モスクワ|決勝トーナメント1回戦 コロンビア 1(3PK4)1 イングランド】
 
 立ち上がりは一進一退の攻防も、徐々にイングランドが攻勢に立ち、セットプレーから何度も相手ゴール前にボールを入れていくが、コロンビアはこれをはね返してカウンターを仕掛けていく。
 
 イングランドは16分、トリッピアーが右サイドを抜け出してライナー性のクロス。これをファーサイドの角度のない位置からケインが頭で合わせるが、ボールはわずかにクロスバーを越えた。
 
 攻撃の要でもあるハメスが欠場となったコロンビアは、20分過ぎにようやくボールを繋いで相手陣内深くに侵入し、フィニッシュまで持ち込めるようになる。とくにキンテーロは右サイドから中央にタイミング良く入り、複数のシュートを放った。
 
 ともに攻撃での積極性を示しながらも、それ以上に守備の意識を強く持ち、帰陣も速く、数的優位を保って相手に決定的なプレーを許さない。イングランドは31分にバイタルエリアでスターリングがドリブルで突き進むも、シュートはコロンビアの壁にブロックされた。
 
 アディショナルタイムに互いに好機を作ったものの、得点には結びつけられないまま、堅い内容に終始した前半は終了。迎えた後半も、厳しいプレッシャーのなかで互いに攻撃を仕掛けていく。
 
 そして54分、イングランドのCKで、ケインがC・サンチェスに押し倒されてPKを獲得。コロンビア側は執拗に抗議するも受け入れられず、長い中断の後、ケイン本人がゴールの真ん中に決めて先制点を奪った。
 
 1点が勝敗を決めそうな雰囲気の試合で、リードされたコロンビアは苛立ち、再三審判に強める場面が見られ、逆にファルカオが警告を受ける。また、たびたび選手が倒れ、イエローカードが掲げられるなど、試合は荒れ模様となっていく。
 
 コロンビアは当然、1点を求めて攻撃を仕掛けるが、イングランドは相手の裏のスペースを狙い、リンガードがたびたび抜け出す動きを見せる。73分にはこのかたちから、ペナルティーエリア内に侵入するも、クロスはコロンビアDF陣の必死にブロックに阻まれた。
 
 コロンビアはなかなか前にボールを運ぶことができず、単純なクロスはイングランドの高い壁にはね返される。人数をかけて攻めていくと、逆に相手の危険なカウンターを招いてしまった。そんななか、81分にバッカが相手DFからボールを奪取し、カウンターからクアドラードに決定的なラストパスを通したが、シュートは枠を大きく越えた。
 
 終盤になって、よりコロンビアが攻勢を強めたものの、イングランドはこれに組織的な守備で対応し、ファルカオにシュートを許すもゴールは与えず、アディショナルタイムにはウリベの強烈なミドルもGKピックフォードが防ぐ。
 
 これでほぼイングランドの勝利は決したかに思われたが、直後のCKでミナの打点の高い渾身のヘッドが炸裂! コロンビアが土壇場で試合を振り出しに戻し、延長戦に持ち込むことに成功した。
 
 15分ハーフの戦いは、追いついたコロンビアが軽快な動きを見せて攻勢に立つ。主に右サイドからチャンスを作り、ゴール前に入ったボールに対しては、バッカ、D・サンチェスが相手に競り勝ってヘディングシュート。104分には、今度は左からのクロスをファルカオが頭で合わせていった。
 
 延長前半はまともに前線へボールを運べなかったイングランドが、後半は最初から攻め、ヴァーディーが走力と粘りでコロンビアDF陣を慌てさせる。112分にはローズが左サイドからエリアに侵入し、グラウンダーのシュートを放ったが、ボールはゴール前を通過していった。
 
 最後の交代枠でFWのラッシュフォードを投入して攻め続けるイングランドは、115分にCKをフリーのダイアーが頭で合わせるが、これも枠内には飛ばない。前半とは打って変わり、一方的に攻めながらも、こちらも1点を奪えず、PK戦に運命を委ねることとなった。
 
 W杯においては、イングランドにとって4度目、コロンビアにとっては初のPK戦、先攻の後者は1番手のファルカオが力強く真ん中に突き刺し、イングランドはここまで3本のPKを決めているケインが左隅に確実に決める。
 
 2番手はクアドラード、ラッシュオードともに成功、3番手はムリエルが落ち着いてピクフォードの逆を取るが、ヘンダーソンの右隅を狙ったキックはGKオスピナに完全に読まれて弾き出された。
 
 しかし4番手のウリベはクロスバーを叩いて失敗、後攻のトリッピアーが決め、タイのまま5番手へ。コロンビアがバッカのややコースの甘いシュートがピックフォードの左手に止められた後、イングランドはダイアーが左隅に叩き込んで、W杯でのPK戦連敗記録をついに止めた。
 
 死闘を制したイングランドは7月7日、準々決勝でスウェーデンと対戦することとなる。
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