[ロシアW杯グループB] ポルトガル １－０ モロッコ／６月20日／ルジニキ（モスクワ）

　ポルトガルがグループリーグ突破を手繰り寄せたモロッコ戦。一番の注目を集めたのは、４分に味方のクロスボールにドンピシャのダイビングヘッドで合わせ、決勝点を奪ったクリスチアーノ・ロナウドだが、試合後、もう一つ話題となったのは、ポルトガルのベテランCBペペを巡る、ひとつのツイートだった。

　火種となったのは、ペペの余計な行動だ。持ち味のハードマークで相手を威圧したベテランCBだったが、その一方で、試合終了間際の90分には、相手選手と言い争って試合を止めてもいた。

　そんなポルトガル代表CBに辛辣な一言を見舞って話題となっているのが、元イングランド代表FWで、Jリーグ黎明期に名古屋グランパスでもプレーしたガリー・リネカーだ。

　現在、英国営放送『BBC』の名物番組『Match Of The Day』で司会を務め、今大会も同メディアの取材班の一人としてロシア入りをしているリネカーは、モロッコ戦でのペペの振る舞いに対して、「ほら見ろ。ペペは相変わらず汚い奴だ」と、男性の陰部を意味する放送禁止用語で痛烈に非難したのである。

　リネカーがペペを目の敵にするのは、これが初めてではない。2015年のチャンピオンズ・リーグ決勝では、当時レアル・マドリーに所属していたこのポルトガル代表CBが、対戦相手であるアトレティコ・マドリーの選手を挑発する行動に「なんてクソ野郎だ」とツイート。さらに２年前のEURO2016でも、禁止用語を使って非難している。

　歯に衣着せぬ発言で人気を集めているリネカーのツイートを読んだファンは、こぞって反応。「その通りだ」や「エンタメのためだからって、しょうもないことを言うな」といった、800を超える賛否の声が相次ぐ事態に発展した。

　確かに、相手を挑発するようなペペの行動はかねてより問題視されており、非難されても致し方ないものではある。とはいえ、リネカーの立場は公共放送『BBC』の解説者だ。そこは英国紳士らしく、節度のある言葉遣いで批評してもらいたいものだが……。