ブラジルの至宝ネイマールが苦しんでいる。６月22日のコスタリカ戦を欠場するかもしれない。米スポーツ専門チャンネル『ESPN』など複数の欧米メディアが伝えている。
 
　月曜日のチーム練習に登場したスーパースターは、最初のボール回しに参加はしたものの明らかに足が痛そうで、わずか15分で切り上げた。火曜日は全休して宿舎で一日を過ごし、水曜日の午前練習にも姿を現わさない。
 
　チームドクターのロドリゴ・ラスマール氏はこう説明する。
 
「ネイマールは右足首に痛みを抱えている。ジョギングをしていた時に違和感を覚え、大事を取った。スイスにあれだけ削られたわけだからね。どこか新しい箇所を傷めたということではないよ」

 

　６月17日のグループＥ初戦、スイス戦では激しいマークに苦しみ、実に10回のファウルを食らった。これは歴代２番目に多い数値で、1998年フランス・ワールドカップでイングランド代表のアラン・シアラーが受けた11回に次ぐもの。気になるのは、痛みの出ている部分が右足首だという点だ。今年２月、パリ・サンジェルマンでの試合中に右足首の捻挫と中足骨骨折の重傷を負い、長期離脱を余儀なくされた。怪我は完治したとはいえ、今回も同じ患部だけにブラジルのファンは気が気でないだろう。
 
　水曜日の午後練習には元気な姿を見せ、主力組のビブスを着用してフォーメーション練習に加わった。非公開練習だったがＣＢＦ（ブラジルサッカー連盟）はツイッターで練習の映像を一部紹介し、ネイマールは痛がる素振りもなく黙々とトレーニングをこなしていた。しかしながら右足首には青いバンテージが巻かれており、不安が解消されたわけではない。
 
　初戦を１－１ドローで終え、コスタリカ戦は３ポイント奪取が至上命題。はたしてネイマールは重要な一戦で先発を飾れるのか。優勝候補筆頭の王国が、早くも正念場を迎えている。