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【総体】昨冬の王者・前橋育英が僅か2分で3発!前線のカルテットの破壊力がハンパない!

カテゴリ:高校・ユース・その他

安藤隆人

2018年06月18日

11分から僅か2分で3ゴールを前橋育英が奪えた理由は?

榎本(9番)、高橋(10番)、室井(11番)、石井(20番)。前線のカルテットが決勝で猛威を振るった。写真:田中研治

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 たった2分間の出来事だった。

 インターハイ群馬県予選決勝・前橋育英と桐生一の一戦。今季の前橋育英は桐生一に対し、新人戦決勝は0−1で敗戦、プリンスリーグ関東でも2−0から2−2に追い付かれて2度とも苦戦を強いられていた。

 今年3度目の顔合わせとなった試合は、前橋育英が2分間で勝負を決めてみせた。

 11分に左CKを得ると、MF渡邉綾平(2年)のキックをニアで合わせたFW室井彗佑(3年)がヘッドで合わせて先制に成功。直後の12分にはDF塩田直輝(3年)の左からのクロスを、FW榎本樹(3年)が目の覚めるようなキャノンヘッドを突き刺した。さらに13分、再び左からの折り返しをニアで室井が繋ぎ、最後は榎本が押し込んで3−0。一気に桐生一を突き放した。

 後半、桐生一も途中出場の2年生エース・若月大和とMF田中渉(3年)を軸に反撃を試みるが、前橋育英を相手に3点差はあまりにも重く、試合はそのまま3−0でタイムアップ。前橋育英が新人戦のリベンジを果たし、2年連続15回目のインターハイ出場を手にした。

 この”怒濤の2分間”に、今年の前橋育英の特徴が色濃く出ていた。1トップの榎本を頂点に、髙橋尚紀(3年)、石井陽向(3年)、室井の3シャドーが並ぶ。この3シャドーに入る全員が、チームトップクラスのスピードスターたち。プロ注目の長身FW榎本の後ろに並ぶこの3枚こそが、今年の前橋育英の看板であり、強烈な『槍』として相手ゴールに襲いかかっていくのだ。

 新チーム立ち上げ当初、榎本のパートナーとしては昨年から出番を得ていた髙橋と室井の2人が激しく競い合うと思われていた。

 しかし、春先にこちらもチームトップクラスのスピードを誇る森隼平(3年)が頭角を現し、レギュラー争いが激化。髙橋が負傷で出遅れたこともあり、山田耕介監督は室井と森を同時起用し、榎本のターゲットから果敢に相手の背後を狙うサッカーを展開した。

 そして髙橋が復帰をすると、次は”第4の男”が一気に台頭して来た。それが石井だ。石井は予選前までAチームに所属していなかったが、Bチームで挑んだ関東大会で活躍し、昇格を果たした。チームナンバーワンのスピードを誇る石井の台頭により、競争はさらに激化。山田監督は重要な桐生一戦で石井をトップ下に、髙橋を左、室井を右に置き、”3本の矢”としてピッチに送り込み、桐生一を見事に射抜いた。

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