打倒コロンビアに不可欠。柴崎岳をスタメンで使うべき理由

カテゴリ:日本代表

白鳥和洋(サッカーダイジェスト)

2018年06月15日

このMFはゴールへの最短距離を知っている

柴崎はコロンビア戦で切り札的存在になれる。写真:滝川敏之(サッカーダイジェスト写真部)

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 柴崎岳はサッカーの本質を知っている。横に逃げず、縦に行くことがゴールへの最大の近道だということを、このMFは理解している。
 
 途中出場した5月31日のガーナ戦で際どいスルーパスを数本出すと、先発出場した6月12日のパラグアイ戦でも開始1分にいきなり縦パスを前線に付ける。その後も、香川真司、岡崎慎司に同じようなパスをいくつか送るなど、“攻撃のアクセル”として存在感を示した。
 
「(縦パスは)空いている選手がいれば、前を向ける状況であれば、入れるべきだと思います。また良いサポートが近くにいるのであれば、無理やりでも入れていけば、コンビネーションもできてくるので、そういうところはある程度強気にいけたかなと思います」(柴崎)
 
 おそらく柴崎は横パスをかっさらわれるよりも縦パスをミスしたほうがピンチになりにくいことも知っている。とはいえ、縦に急げばいいというわけではない。柴崎がパラグアイ戦で素晴らしかったのは、縦パス一辺倒ではなくサイドチェンジを織り交ぜていた点だ。いわゆる“変化球”も蹴れますよと相手に思わせることで、より縦パスの威力が増すのである。
 
 見せ球もあれば、勝負球もある。そうしたスタンスで敵に的を絞らせにくくしているあたりに、柴崎のセンスを感じる。
 
 コロンビアを慌てさせるには、カウンターの精度がポイントのひとつだ。押し込まれる展開のなか、相手からボールを奪ったあとの選択肢として、柴崎の縦パスは間違いなく有効な武器になる。
 
 もちろん柴崎のパスワークだけで崩せるほど、コロンビアは甘い相手ではない。当然、受け手との連係も重要で、となると、パラグアイ戦で相性の良さを見せた香川をトップ下に置くなどサポート体制を整える必要もありそうだ。言い換えれば、流れの中からゴールを奪ううえで柴崎にどっぷり依存するのは危険ということである。
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