【トゥーロン国際大会・グループステージ３節】U-21日本代表 １-１ U-21カナダ代表／６月３日／トゥーロン 

　６月３日、東京五輪を目指すU－21日本代表がトゥーロン国際大会（40分ハーフ）のグループステージ３節でU-21カナダと対戦した。

　グループステージ突破のためには勝利が必須だった日本は、２戦目から先発を４名変更。GKにオビ・パウエルオビンナ（流通経済大）、左CB杉岡大暉（湘南）、右ウイングバックに藤谷壮（神戸）、最前線に小川航基（磐田）がスタートからピッチに立ち、３－４－２－１で試合に入った。

　しかし、開始直後からカナダの素早い寄せに苦戦を強いられる。中盤でボールが繋がらず、カウンターを浴びる場面が多くなった。９分には右サイドで初瀬亮（G大阪）がボールをロスト。そのまま一気にゴール前に迫られると、最後はベアに難なく決められてしまった。

　それでも日本は時間の経過とともに相手のプレッシャーに慣れていき、徐々に相手陣内でプレーする時間が長くなっていく。29分には失点の要因を作ってしまった初瀬があわやゴールというシュートを放つなど、フィニッシュに持ち込む回数も徐々に増えていった。

　０－１で折り返した後半、日本は３日前のU-19ポルトガル戦で２ゴールを決めた上田綺世（法政大）、三苫薫（筑波大）の大学生コンビを、小川と森島司（広島）に代えて投入。積極的な選手交代でゴールをこじ開けにかかった。すると、その上田が立て続けに魅せる。後半３分に右サイドからゴールを強襲し、続く８分にも三苫のスルーパスからペナルティエリア内で決定機を迎えた。

　交代策で試合の流れを掴んだ日本は、前半とは見違えるような出足の鋭さで攻守で相手を凌駕。素早い攻守の切り替えから、何度も相手ゴールに迫った。

　17分に怪我の影響でベンチスタートだった中山雄太（柏）をボランチに入れ、さらに攻撃のギアを上げにいく。すると、20分に橋岡大樹（浦和）のロングフィードを起点に三苫がボールを拾うと、巧みなフェイントで３人を外して値千金の同点弾を決めた。

　決勝トーナメント進出のためには、少なくともあと１点が必要な日本はさらに畳みかける。25分には三好の右クロスから三苫、26分には中山が左足で強烈なミドルシュート、27分には初瀬のFKから最後は再び三苫がライナー性のショットでゴールを狙った。

　完全に試合の主導権を握った日本は、その後も怒涛のアタックを展開。あとは決めるだけという場面を何度も作り出していくが、ゴールをなかなかこじ開けられない。

　アディショナルタイム突入後もフィニッシュへと持ち込むものの、最後までネットを揺らせなかった日本は１－１で終了。この結果、グループステージ突破の可能性はなくなり、順位決定戦に回ることが決まった。この後、行なわれるポルトガル対トルコの結果次第で最終的な順位が決定し、それにより、順位決定戦の相手が決まる予定だ。

【U-21日本代表PHOTO】トゥーロン国際大会2018招集メンバー20人