チャンピオンズ・リーグ（CL）決勝のキックオフまであとわずか。前人未到の３連覇をめざすレアル・マドリーと、13年ぶりの戴冠を狙うリバプールの対戦で、もっとも注目されるのが、ここまでゴールを量産してきた両エースの対決だ。

　昨年の夏にローマからリバプールに加入したモハメド・サラーは、２度目の挑戦となるプレミアリーグでゴールゲッターとしてブレイク。リーグ得点王に輝き、選手協会が選ぶ年間最優秀選手にも選出された。バロンドールを期待する声も少なくない。

　そのバロンドールを長年にわたってリオネル・メッシと競ってきたのが、マドリーを牽引するクリスチアーノ・ロナウドだ。今シーズンはリーガ序盤戦こそ不振に苦しんだものの、終わってみれば34得点のメッシに次いでリーグ２位の26得点を記録。CLではサラーらに５点差の15ゴールで得点ランクのトップに立っている。
 

　当然、キエフで行なわれる決勝でも、両エースに熱い視線が注がれるのは必至。だが、『ESPN』によると、C・ロナウドは『BT Sport』で、サラーとの比較に「みんな僕をほかの選手と比較したがるけど、僕は誰とも違う。サラーも誰とも違う。僕らは異なる選手なんだ」と強調した。

「彼は左足でプレーするし、僕は右足でプレーする。僕は高さがあるけど、彼はもう少し小さい。知ってのとおり、僕はヘディングも使う。僕らはまったく異なるストライカーなんだ。ただ、彼がファンタスティックなシーズンを過ごしたことは認めなければいけない。でも、土曜の試合でどうなるかは様子をみよう」

　両選手が決定的に違うのは、サラーは初めてのCL決勝だが、C・ロナウドはマンチェスター・ユナイテッド時代を含めると５度目のファイナルで、そのうち４回ビッグイヤーを手にしているという点だ。

　さらにCL決勝で通算４ゴールを挙げているC・ロナウドは、「僕個人としても、CLは特別な大会だ。僕はCLでプレーするのが大好きなんだよ」と、自身５回目の優勝に向けて意気込みを語っている。

「また優勝できたら夢のようだよ。素晴らしいだろうね。土曜の試合だけに集中し、この素晴らしいトロフィーを勝ち取りたい」

　C・ロナウドがジネディーヌ・ジダン監督とともに３連覇を飾るのか、サラーがユルゲン・クロップ監督と初の栄誉に輝くのか。欧州の頂点を決める大一番まで、もうまもなくだ。