小野伸二が選ぶJ歴代ベスト11!「1・5列目にヒデさん」「GKは能活さんしかいません」

2018年05月11日 斉藤宏則

「このメンツなら監督なんて要らない。 全員が監督みたいなので(笑)」

中盤に豪華タレントをチョイスした小野は「ずっと言い合いしてると思いますよ」と微笑んだ。

 Jリーグは5月15日に25周年を迎える。記念すべきシーズンを祝し、サッカーダイジェストでは、現役選手や著名人に歴代ベストイレブンを考えてもらった。今回は、日本が誇るファンタジスタ・小野伸二が選んだmyベストイレブンを紹介しよう。

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 コンセプトは、とにかく「魅せるサッカー」をすること。マイボールになったらボールを奪われない。そういうメンバーです。勝ち負けは二の次ですね(笑)。
 
 最前線にはタカ(高原直泰)がいて、少し後ろの1・5列目にヒデさん(中田英寿)がいる。そして、その後ろでラモスさんが全体をコントロールする形。ヒデさんとシュンさん(中村俊輔)の位置を入れ替えてもいいかな。
 
 中盤に関しては、このメンバーだったら誰がどこに配置されてもいいかもしれない。どんどんポジションチェンジをして、ローテーションをして人も、ボールもよく動く。そこに 僕も加わりたい気持ちもあるけれど、これだけのメンバーがいれば見ているだけでも楽しいんじゃないかな?
 
 最終ラインも、守備力だけではなく、攻撃力も兼ね備えた人選に。なかでもトゥー(田中マルクス闘莉王)は、DFとして必要な要素をすべて持っていると思うし、なんだったら、タカのポジションに置いても全然違和感がないだろうし(笑)。
 
 GKはもう、(川口)能活さんしかいませんね。僕が中学生の時に、静岡県の高校選抜と中学選抜チームが合同合宿をやって、その当時から練習や試合前の準備、すべてが一流でした。高校(清水商)の大先輩でもあるし、僕のなかでは永遠に能活さんが最高のGKです。
 
 便宜上、システムは3―6―1にしてありますが、サッカーのことを熟知した選手ばかりがこれだけ揃っているわけです。試合展開や状況に応じて、放っておいてもそれぞれが 適切なポジションを取り、互いに指示を出し合って自然と攻守のバランスも整うはず。当初は「僕は監督で」とも言おうかと思っていましたが、このメンツが揃ったら監督なんて要 りませんね。全員が監督みたいな顔触れなので(笑)。試合中、ずっと言い合いしてると思いますよ。
 
 選出したい選手はまだまだたくさんいたので悩みましたが、見どころたっぷりなイレブンであることは間違いありませんね。
 
取材・文●斉藤宏則(スポーツライター)

※『サッカーダイジェスト』2018年5月10日号から転載
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