山田直輝が小さく笑った夜 大怪我から復活を遂げ、7年ぶりに叶えられた願い

カテゴリ:Jリーグ

塚越 始

2018年05月10日

「埼スタでフル出場して勝ったのは……いつ以来なのか思い出せないですけど」

7年ぶりに埼スタでのフル出場&勝利を飾った山田。大怪我から復活を遂げた山田にとっては、大きな一歩だ。写真:山崎賢人(サッカーダイジェスト写真部)

画像を見る

 浦和のMF山田直輝が5月9日のルヴァンカップ・グループステージ5節の名古屋戦で、埼玉スタジアムで実に7年ぶりとなる「フル出場&勝利」を果たした。「攻撃面では良さを出せず、走って守備で貢献することを考えた」と、試合後の表情は晴れなかった。実際、あまり目立った活躍はできなかったものの、一つの結果を残したことで、確かな一歩を踏み出した。

「90分試合に出て勝てたことは、すごく嬉しいです。勝つためにやっているので」

 オズワルド・オリヴェイラ監督の就任後、初めて4バックが採用されたこの日、山田は守備時に2トップ、攻撃時には2トップやトップ下に入る役割を担った。

「相手(名古屋)はラインが高く、サイドの選手がちょっと裏を空けることはスカウティングで伝えられていて、そこを突くことと守備のところでボールに激しくいくこと、それに裏を越えられたらしっかり戻ること。そういったところは、みんなで表現できたと思います」

 そのなかで山田は敵陣のスペースへ顔を出してボールを引き出し、攻撃のリズムを作り出そうとした。ただ、彼自身のなかでプラン変更を余儀なくされた。

「今日は攻撃面でボールのフィーリングなどがちょっと良くなくて、上手く攻撃に絡めないなと感じ、守備で走るしかないなと。そこから守備で走ることにシフトしてやっていました。自分の評価としては良くなかったですが、チームのために戦えたことは良かったと受け止めています」

 そう語る山田が、今季こだわっているのが「チームを勝利に導くこと」。その意味では、90分ピッチに立ち続けて、何度かチャンスに絡み、ほぼピンチなく2-0で勝てたことは、この日のノルマを達成できたと言えるかもしれない。
 
「埼スタでフル出場して勝ったのは……いつ以来なのか思い出せないですけど、ルヴァンカップを優勝するためには大事な試合でした。平日の夜にもかかわらず埼スタで良い雰囲気を作ってくれたたくさんのサポーターのためにも、勝てて良かったです」

 山田は小さく笑った。
 
【関連記事】
手越祐也が考える歴代myベストイレブン「中心はラモスさん。両SBは親交のあるふたり」
J初ゴール&ハットの快挙でも後悔… 仙台21歳MF茂木駿佑が偉業達成も硬い表情だったのは?
来季の名古屋加入が発表された東海学園大FW榎本。公式戦デビューも「プラマイ、ゼロ」
【ルヴァン杯】C組はG大阪が突破に逆王手!敗れた広島は3位転落...代わって浦和が首位浮上!
Jリーガーの「好きな女性タレント」ランキング2018年版! 石原さとみや新垣結衣を抑えて1位に輝いたのは?

サッカーダイジェストTV

詳細を見る

 動画をもっと見る

Facebookでコメント

サッカーダイジェストの最新号

  • 週刊サッカーダイジェスト 唯一無二の決定版!
    2月15日発売
    2024 J1&J2&J3
    選手名鑑
    60クラブを完全網羅!
    データ満載のNo.1名鑑
    詳細はこちら

  • 週刊サッカーダイジェスト いざW杯予選へ!
    3月8日発売
    元代表戦士、識者らと考える
    日本代表の現在地と未来
    2026年へのポイントは?
    J1&J2全クラブ戦力値チェックも
    詳細はこちら

  • ワールドサッカーダイジェスト 夏の移籍を先取り調査!
    3月21日発売
    大シャッフルの予感
    SUMMER TRANSFER
    夏の移籍丸わかり
    完全攻略本2024
    詳細はこちら

  • 高校サッカーダイジェスト 高校サッカーダイジェストVo.40
    1月12日発売
    第102回全国高校選手権
    決戦速報号
    青森山田が4度目V
    全47試合を完全レポート
    詳細はこちら

>>広告掲載のお問合せ

ページトップへ