４月29日（現地時間）、ブンデスリーガ第32節が行なわれ、ドルトムントは１-１でブレーメンと引き分けた。
 
　熾烈なチャンピオンズ・リーグ出場権争いを勝ち抜くためにも、アウェーマッチとはいえ12位のブレーメンから勝点３を手にしたい３位ドルムント。重要なこの一戦、２月10日に行なわれた22節ハンブルク戦で足首を傷め、以降、戦線を離脱していた香川真司が、79日ぶりにメンバー入りを果たした。

 
　最初にチャンスを作ったのはドルトムント。ピシュチェクがロイスにボールを預けてゴール前に走ると、ヒールでのリターンを受けて決定機を迎えるが、シュートは相手DFにブロックされる。
 
　15分にもアカンジのドリブル突破からフィリップがペナルティーエリア内で惜しいシュートを放ったアウェーチームは、その４分後、ゲッツェの左からのクロスをピシュチェクが頭で折り返し、フィリップがダイレクトでシュート。これはDFに当たるも、はね返りをロイスがゴール左隅に突き刺して先制点を奪った。
 
　対するブレーメンは反撃に転じ、24分にアウグスティンソンが左サイドを抜け出してクロス。ニアでユヌゾビッチが合わせたが、GKビュルキの好反応に阻まれる。さらに直後のCKからのプレーで、エリア内のクルゼがフリーで得点機を得るが、シュートはゴール左外に逸れた。
 
　一進一退の攻防のなか、43分にブレーメンはゲッツェのスルーパスで抜け出したロイスに決定的なシュートを浴びるが、これをGKパブレンカの好守でしのぐと、45分、左からのクロスをゲブレ・セラシェが頭で落としてエッゲシュタインがシュート、はね返りをデラネイが頭で詰め、試合を振り出しに戻した。
 
　後半は立ち上がりからブレーメンが攻勢に立ち、ユヌゾビッチ、クルゼ、エッゲシュタインが、サイドの崩し、ミドルなど、多様なかたちからフィニッシュまで持ち込んでいく。
 
　押し込まれたドルトムントは、61分に精彩を欠いたプリシッチをシュールレに代えて流れを変えようとし、65分にはサンチョのスルーパスで抜け出したロイスが再び得点機を得たが、シュートは右ポストをヒット。69分にもアカンジのカットインからのシュートがブレーメン・ゴールを襲うが、パブレンカに弾き出された。
 
　その後は再びブレーメンが相手ゴールに再三迫る展開が続いたが、ドルトムントは78分、スルーパスでシュールレが抜け出してシュート。パブレンカのセーブによって浮き上がったところをサンチョがゴール前で詰めようとするが、頭で合わせたボールはクロスバーを叩く。
 
　86分にも怒涛の攻撃を見せたアウェーチームは、左からのクロスにゴール前に走り込んだシュールレがヘディングシュートを放つが、この決定的な一撃も驚異的な反応を誇るこの日のパブレンカの牙城を崩せず……。そして縦横から次々にゴール前にボールを入れても、ブレーメンDF陣の粘り強い守備に跳ね返され続けた。
 
　３分のアディショナルタイムでも、試合は動かず、CKからのロイスの強烈なシュートが枠を外れてから間もなくしてタイムアップ。ドルトムントは勝点１止まりで２位浮上のチャンスを逃した。そして、チームの交代枠は１つ残っていたものの、香川はベンチで試合終了の時を迎えた。