オリヴェイラ体制では3or4バック? 槙野は浦和の良さが出る布陣を“条件付き”で回答

カテゴリ:Jリーグ

志水麗鑑(サッカーダイジェスト)

2018年04月27日

「一番やってはいけないのは、両ウイングバックの選手たちが…」

槙野が浦和の最終ラインについて語った。写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)

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[J1リーグ10節]柏1-0浦和/4月25日/三協F柏
 
 浦和のオズワルド・オリヴェイラ新監督の初陣は、柏に0-1で敗れた。決勝点は72分、左サイドからのクロスを柏の江坂任が中央で折り返し、これを拾った中川寛斗が右足でゴールネットを揺らした。
 
 その失点シーンでは、浦和の3バック(右から岩波拓也、マウリシオ、槙野智章)が横に揺さぶられた。そのため、後手を踏んでしまい、機敏なアタッカーに得点を許してしまった。槙野は「スライドをかなりキビキビ動かなければ。アジリティと予測も、もっとやらなくてはいけない」と反省した。
 
 この試合で新指揮官が最初にチョイスしたのは3-4-2-1の布陣だが、ここ最近の浦和は監督交代とともにフォーメーションが移り変わっている。
 
 2012年から17年の7月まで指揮を執ったミハイロ・ペトロヴィッチ監督は主に3バックで戦い、16年にはルヴァンカップを制覇。17年7月から堀孝史監督に代わると、4バックへのシステム変更を機にチームが好転し、ACL優勝を果たした。
 
 そして今季、6節の仙台戦から暫定でベンチに座った大槻毅監督は最終ラインを3枚に戻し、4試合で3勝1分の成績を残した。これまで3または4バックでも、良い面と悪いところを出しながら、浮き沈みをしてきたのだ。
 どのシステムにも一長一短があるなかで、槙野は浦和の良さが出る布陣を語った。
「攻撃的にできるのは3バック。僕らの良さがはっきり出る。ただ、一番やってはいけないのは、両ウイングバックの選手たちが最終ラインに吸収されること。5枚で守ればデメリットになる。できるだけ3枚の良さを十分に活かしたい」
 
 失点した時間帯は押し込まれたこともあり、5バック気味になっていた。まさに、ネガティブな側面が出てしまっていたと言えるだろう。そのため、「僕らは人に対して強い選手がいる。だから、リトリートするよりもボールを持っている選手に対して、(身体を)当てにいかないと、浦和の良さが出ない」と槙野は改善のポイントを挙げた。
 
 最終ラインの要は「自陣に引かない」という“条件付き”で3バックが良いと考えているようだ。だからこそオリヴェイラ監督も、鹿島時代に採用した4バックを好みの形としながら、継続性を重視して初采配で3-4-2-1のシステムを選んだのだろう。
 
 しかし、“条件”を満たせなければ、3バックは常にデメリットと隣り合わせだ。それでも継続して浦和の良さをオリヴェイラ監督が引き出すのか、もしくは断念してブラジル人指揮官の得意のシステムに変えるのか…。新たなスタートを切った浦和の動向に注目したい。
 
取材・文●志水麗鑑(サッカーダイジェスト編集部)

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