コパ・デル・レイ　決勝
セビージャ　－　バルセロナ
４月21日（土）21：30（日本時間28：30）キックオフ／ワンダ・メトロポリターノ（マドリード）

セビージャ
＜決勝までの歩み＞
４回戦：　〇７-０　カルタヘナ
５回戦：　〇４-１　カディス
準々決勝：〇５-２　A・マドリー
準決勝：　〇３-１　レガネス
※スコアは２試合の合計

バルセロナ
＜決勝までの歩み＞
４回戦：　〇８-０　ムルシア
５回戦：　〇６-１　セルタ
準々決勝：〇２-１　エスパニョール
準決勝：　〇３-０　バレンシア
※スコアは２試合の合計

［注目ポイント］
●土壇場で追いつかれたリーガでの教訓を活かせるか？（セビージャ）
●直近７試合で勝利なしの影響は？（セビージャ）
●主力選手のコンディション（セビージャ／バルセロナ）
●バルサでの初タイトルに挑むコウチーニョ（バルセロナ）
 

　レアル・マドリー、アトレティコ・マドリーという首都の２大クラブが揃ってベスト８で姿を消すなど、波乱の展開となった2017‐2018シーズンのコパ・デル・レイ。ワンダ・メトロポリターノ（アトレティコの本拠地）で開催されるファイナルへと駒を進めたのは、勝てば８年ぶり６度目の戴冠となるセビージャと、４年連続30回目の優勝をめざすバルセロナだ。

　３月31日にリーガで対戦している両チームだが、この試合では、ホームのセビージャが先に２点を奪い、バルサが終了間際（88分と89分）にルイス・スアレスとリオネル・メッシのゴールで追いついて２‐２のドロー。故障明けのメッシが後半途中からの出場だったとはいえ、セビージャはバルサ相手にほぼ完璧な戦いを見せた。前後半を通じて複数回訪れた決定機をしっかりモノにできていれば、メッシが登場する前に勝負はついていただろう。

　セビージャを率いるヴィンチェンツォ・モンテッラ監督としては、勝ちゲームを土壇場でドローに持ち込まれたこの試合の教訓を活かすべく、前線の決定力を高めたいところ。左サイドは今大会５ゴール（得点ランク２位）を挙げているホアキン・コレアが有力ながら、FWのノリートを起用する可能性も十分にありそうだ。

　そのバルサ戦を含む、直近の公式戦７試合で勝利がないセビージャだが、４月17日のデポルティボ戦では、CBクレマン・ラングレ、左SBセルヒオ・エスクデロ、プレーメーカーのステベン・エヌゾンジ、MFフランコ・バスケスら主力に休養を与えているだけに、コンディション面に問題はなさそうだ。ちなみにGKは、前述のバルサ戦後からセルヒオ・リコに代わってダビド・ソリアがゴールマウスに入っている。

　直近のリーグ戦（セルタ戦）で主力をごっそり休ませる大胆ローテーションを実施したのはバルサも同様。スアレス、ジョルディ・アルバ、サミュエル・ウンティティをベンチに置き、メッシとセルジ・ロベルトは後半から出場。ジェラール・ピケ、アンドレス・イニエスタ、セルヒオ・ブスケッツらに至っては、遠征にも帯同させなかった。

　また、左手親指の骨折で戦列を離れていたイバン・ラキティッチに、このタイミングで出場許可が下りたのは、チームにとって心強いニュース。前述のセルタ戦で一発退場となったセルジ・ロベルトも、コパには問題なく出場できるという。

　そして、４連覇に挑むバルサの中で、「ファイナル」を戦うことにとりわけ興奮しているのが、１月にバルサに移籍してきたフィリッペ・コウチーニョだ。リバプール時代はなにひとつタイトルを得られなかっただけに、その意気込みは半端ではない。

「タイトルを獲得するためにここに来た。プレーしたくて仕方がないよ。きらめく瞬間だ。僕にとっては、バルサで決勝戦を戦う最初の機会。チームのために、最高の試合にするために、僕にやれることはすべてやろうと思っているよ」

　良質なタレントを揃える両チームが、ベストに近いコンディションで臨むコパ・デル・レイ決勝。ハイレベルな好ゲームが期待できる一戦は、日本時間４月22日午前４時半にキックオフとなる。