マンチェスター・ユナイテッドが最下位WBAにホームで思わぬ敗北を喫したことで、マンチェスター・シティのプレミアリーグ優勝が決した４月15日（現地時間）、フランス、オランダでも国内リーグが決着を見た。
 
　今シーズン開幕前、ネイマールを史上最高額の移籍金でバルセロナから獲得し、さらにエムバペ争奪戦にも勝利して移籍市場の主役となったパリ・サンジェルマンは、序盤から強さを発揮して首位をひた走り、今節、モナコとの頂上決戦を制して２年ぶり7回目のリーグ・アン優勝を果たした。

　勝てば優勝というホーム、パルク・デ・プランスでの一戦だったが、パリSGの気迫は並々ならぬものがあり、立ち上がりから攻勢を維持して迎えた14分、自ら縦パスを入れてそのままゴール前に走り込んだアンカーのロ・チェルソが、D・アウベスのクロスをフリーで押し込んで先制ゴールを挙げる。
 
　するとここから、壮麗なゴールショーが幕を開けた。
 
　３分後には左サイドを抜け出したユーリのクロスを、カバーニが高い打点のヘッドで合わせてあっという間に２点目。20分、そのカバーニの縦パスでディ・マリアが独走し、GKスバシッチの頭上をループで抜いて３点目のゴールを決めた。
 
　さらに28分には、パストーレの左からのクロスを再びロ・チェルソが頭で押し込む。38分にM・ロペスのゴールを許したものの、３点差で前半を終えたパリSGの勢いは、後半も続いていく。
 
　59分、D・アウベスの縦パスを受けたパストーレのラストパスをディ・マリアが難なく決めて再びリードを４点に広げると、76分にはCKで流れたボールをモナコのキャプテン、ファルカオが自陣ゴールに押し込んでしまいオウンゴール。そして86分、パストーレの右からのクロスをドラクスラーが合わせて、ゴールショーを締めた。
 
　長期離脱のネイマールをはじめ、何人かの主力を欠いたものの、タイトルを争ってきた昨シーズンの王者相手に、分の悪かったホームで危なげなく大勝利を飾ったパリSG。まさに、今シーズンの彼らの強さを象徴するような内容と結果で、王座奪還を果たした。
 
　一方、オランダでは国内リーグ、エールディビジの優勝争いに幕が下ろされた。PSVが２位アヤックスとのホームゲームを３-０で制し、パリSG同様、２年ぶりに覇権を奪い返したのだ。これで彼らの優勝回数は24に伸びた。
 
　勝てば優勝というシチュエーションもパリSG同様だったが、こちらはアヤックスが先にチャンスを創出。しかし23分、PSVはファン・ヒンケルがドリブルで持ち込んでゴール前でロサーノへラストパスを通すと、シュートはゴールライン上で相手DFがブロックするも、こぼれ球をペレイロが詰めて先制に成功する。
 
　アヤックスのフンテラールのシュートでピンチを迎えながらも、GKズートの好守で乗り切ったPSVは38分、左サイドを抜け出したブレネトのクロスをデヨングが頭で合わせてリードを２点に広げる。
 
　後半に入り、54分にはゴール前での浮き球をベルフバインがダイレクトボレーと見せかけて巧みに足元に収めてからゴール左隅に流し込み、ダメ押しとも言える３点目を挙げて、早くもホームスタジアムを“祝賀会場”に変貌させた。
 
　何とか直接対決での優勝を阻止したかったアヤックスは完全に集中力が切れ、プレーも荒っぽくなり、終盤にタリアフィコ、S・デヨングが立て続けに退場。以降はホームチームのシュートを浴び続けながら、屈辱の瞬間を迎えることとなった。