【2014 J1】週刊サッカーダイジェスト担当記者が展望 FC東京編

カテゴリ:Jリーグ

週刊サッカーダイジェスト編集部

2014年02月25日

浸透が遅れるフィッカデンティ流

新戦力のエドゥーは実績と経験が十分なCF。 (C) SOCCER DIGEST

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 日本で唯一の週刊サッカー専門誌、『週刊サッカーダイジェスト』の編集部が、2014シーズンのJ1を見通す。

 ワールドカップイヤーの2014年は、はたしてどんなシーズンになるのか――。

 週刊サッカーダイジェストの記者に聞いたのは、各担当クラブの展望。FC東京を占うのは、白鳥和洋記者だ。

Q1
オフの採点。補強を含めた開幕までの準備は、100点満点で何点?
A1
50点。

強力な助っ人(エドゥーとマテウス)の補強は評価できるが、SBの選手層は不安。右の徳永、左の太田にアクシデントが起きた場合は戦力ダウンが否めない。また夏場あたりまで梶山を怪我で使えないボランチは、高橋に頼りっきりの状況だ。

チームの仕上がり具合も、新任フィッカデンティ監督の細部にこだわった戦術が浸透するまでに時間がかかりそうで完璧から程遠いレベルか。肩を脱臼した米本(復帰は3月中旬か)の戦線離脱も痛手で、ポジティブな点数はつけられない。

Q2
昨シーズンからの最も大きな変化は?
A2
Jリーグ初のイタリア人監督の招聘だ。GK権田いわく「『なぜ失点したか、ミスをしたか』。昨季まで“流していた部分”を追求するようになり、メンタルは変わるはず」。パスサッカーを基調とした昨季より、ダイレクトにゴールを狙う戦術になりそうだ。

Q3
今シーズンのチームの最大の売り(強み)は?
A3
エドゥー、平山、渡邉と実力派が揃うCF。実際、渡邉は4-3-3のウイングで使われる可能性が高いが、エドゥーと平山がともに怪我で倒れれば、3トップの真ん中を任されそうだ。

Q4
今シーズンのチームで最も懸念される弱みは?
A4
新しい戦術が浸透していないところ。選手たちはポジティブに取り組んでいるが、練習試合で思うような結果を出せない。監督も「まだコンディションに不安がある」と2月21日のキックオフカンファレンスで話しており、このまま開幕を迎えると厳しい戦いを強いられるかもしれない。

Q5
戦術上のキーマンは?
A5
高橋秀人|MF
4-3-3の“臍(へそ)”に当たるポジションで、攻守のバランスを取るうえで高橋の働きは重要。フィッカデンティ監督がこれまで率いてきたチェゼーナやカリアリなどでは、戦術眼と長短のパスワーク、最終ラインをプロテクトする危機管理能力に加え、強いパーソナリティーを備えたリーダー格の選手が担ってきた。その役割を全うできるかは、FC東京の今季を占ううえで大きなポイントだろう。

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