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【現地発】バイエルン相手でも、残留争いでも…フライブルクとファンが示す「不変」と「平穏」の魅力

カテゴリ:連載・コラム

中野吉之伴

2018年03月22日

フンメルスも絶賛した勇敢な姿勢

無関心でもなく、敵対もせず、甘やかしもせず。リーグが佳境を迎える今後、チームとサポーターは好関係を保ち続けられるか。フライブルクについては、選手のプレーだけでなく、スタンドにも注目したいところ。 (C) Getty Images

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 昨シーズンを7位というセンセーショナルな成績で終えたフライブルクだったが、今シーズンは序盤から下位に落ち込んでしまっている。
 
 理由のひとつは、主力の移籍。好成績を残すと他クラブから主力を引き抜かれるのは、中小規模経営のクラブにとって運命であり、昨夏に中心選手だったヴィンチェンツォ・グリフォがボルシアMG、マキシミリアン・フィリップがドルトムントへ、それぞれ移籍していった。簡単にその穴を埋めることができない選手の離脱だった。

 そうした状況でのチーム作りは簡単なことではないだろうが、このクラブには、どんな時でもブレることなく、自分たちの哲学を信じて突き進む芯の強さがある。いつでも適材適所の補強策と育成からの底上げで、その難を乗り切ろうとしてきた。
 
 今シーズンも、育成型クラブとして、将来性があり、それでいてすぐに戦力にもなれる若手選手の獲得を狙い、夏にはカイザースラウテルンからロビン・コッホ、ハイデンハイムからティム・クラインディーンストを、そして冬にはザンドハウゼンからルーカス・ヘーラーを迎え入れた。
 
 いずれも2部リーグのクラブからの移籍ながら、すでにしっかりと戦力として活躍しているところに、コーチングスタッフの的確なチーム分析能力、そしてスカウティングスタッフによる、それに最適な選手を見つけるネットワークと目の確かさが感じられる。
 
 現在の順位は14位で、2部リーグ3位との入れ替え戦に出場する16位マインツには勝点差5をつけている。まだ多少の余裕はあるものの、ちょっとの油断で一気に落ちることもありうる位置だ。
 
 そんな残留争いの真っ只中いるフライブルクだが、焦りやいざこざ、内紛というマイナス要素はほとんど見られない。
 
 ファンの暖かく、辛抱強いサポートも頼もしい限りだ。ヨーロッパリーグ出場権を懸けて争っていた昨シーズンから一転、今シーズンは残留争いという状況。ファンとのコミュニケーションで摩擦が起こっても不思議ではないが、フライブルクではそうしたストレスが少ない。
 
 それは、クラブ、選手、監督、ファンのみんなが、同じ思いを共有できているからだ。
 
 たとえ相手がバイエルンでも、守備だけを固めるサッカーをしたりはしない。勇敢に、賢明に、自分たちが持つ力を100パーセント出し、そのなかで勝つための可能性を見出していく。
 
 そうした姿勢に、バイエルンCBマッツ・フンメルスも「フライブルクでプレーするのはいつも楽しいんだ。いつでも勇気をもって前からプレーしようとしてくる。簡単なことじゃないよ。フライブルクが良いシーズンを過ごしてくれると、みんなが嬉しい。来年もここに来られたら嬉しいね」と、賛辞を残していた。
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