【G大阪】「今野さんの大きさをすごく感じた…」不在ゆえに再認識された“錨”の存在感

カテゴリ:Jリーグ

飯間 健

2018年02月09日

トレーニングマッチの東京V戦は低調な内容で0-0のドロー。

東京V戦での低調なスコアレスドローによって、G大阪の中盤における今野の存在感がクローズアップされる形となった。写真:滝川敏之(サッカーダイジェスト写真部)

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 改めて存在の大きさを知る一戦だった。沖縄2次キャンプ中のガンバ大阪は2月8日、東京ヴェルディとFC琉球との練習試合を行なった。トップチームが出場した東京V戦は0-0のドロー。レヴィー・クルピ体制初の対外試合となった5日の京都サンガF.C.戦よりも低調な内容に終わった。

 
 システムは4-3-2-1。日本代表DFの三浦弦太が右足付け根痛から復帰し、ディフェンスラインはより盤石となった。攻撃のメンツも遠藤保仁と倉田秋がシャドー、1トップには長沢駿ら前回と同様の顔ぶれが並んだ。欠けていたのは7日の練習で右足を痛めた今野泰幸。ある主力選手は言う。
「今野さんの大きさをすごく感じた試合だった」
 
 今野の代役として先発出場したMF市丸瑞希、今季ユースから昇格したMF芝本蓮が実力不足だと言っているわけではない。現状のシステムで攻撃サッカーを具現化するには、中盤の真ん中に司令塔タイプの舵取りではなく、職人タイプの『錨』の方が適している。
 
 京都戦では対人守備力に秀でた今野が真ん中でバランスを取ることで、3ボランチの両脇を務める矢島慎也や初瀬亮が前線で圧力を掛けることができた。サイドバックのリスクを冒した積極的な攻撃参加も機能していた。
 
 だが、この日は内容が一変した。ロティーナ体制2年目を迎える東京VがG大阪守備陣のギャップを突いた効果的なビルドアップを見せていたこともあるが、G大阪イレブンが対応しきれず、倉田や遠藤がたびたび中盤まで下がらざるを得ない状況となった。ボールを奪う位置は低くなり、当然、高い位置を取れないサイドバックの攻撃もナリを潜めた。決定機は前後半に1本ずつ。逆説的だが、京都戦は『守備力』の高い今野が中盤の底にいることで、『攻撃力』が高まっていた。
 
 ただ今野がすべての試合で出場できる保証はない。むしろ今野不在でも戦えなければ心許ない。その場合はシステムを変えるのか、選手の配置を換えるのか。それとも今野のような働きができる選手を育てるのか……。2試合連続無失点で終えられたこと、そして何よりも多くの課題が見えたことが収穫か。11日には沖縄キャンプ総仕上げとなる浦和戦に臨む。
 
取材・文●飯間 健
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