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【英国人記者コラム】5つ星料理も提供!? 聖地ウェンブリーでの“借りぐらし”を謳歌するトッテナム

カテゴリ:ワールド

スティーブ・マッケンジー

2018年01月24日

昨シーズンが嘘のような強さにファンは心酔。

チームの大黒柱であるケイン。今シーズンのウェンブリーでは、15試合で14ゴールと絶好調だ。 (C) Getty Images

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 1月13日(現地)、私はトッテナム対エバートンの一戦を見ようとウェンブリー・スタジアムへと赴いていた。
 
 新スタジアム建設のため、昨シーズンからウェンブリーでの“借りぐらし”をしているトッテナムだが、やはりまだ違和感を覚える。「トッテナムといえば、ホワイト・ハート・レーン」というイメージが抜けきっていないせいか、彼らの試合を見に行くのにロンドンの外れまで足を運ぶのは少し奇妙な感じだ。
 
 加えて言えば、代表戦やFAカップ決勝以外で、“聖地”ウェンブリーを使用していることも、私を不思議な気持ちにさせていた。
 
 とはいえ、今のトッテナムはイングランド代表よりも強く、逞しく見える。ハリー・ケインとデル・アリという母国のスター選手に加え、世界でもトップ10に入る守護神ウーゴ・ロリス、アジア最高のスターとも言うべきソン・フンミンなど国外のタレントも豊富に揃えている。
 
 昨シーズンのトッテナムはチャンピオンズ・リーグ(CL)とヨーロッパリーグの戦いにおいて、ウェンブリーを使用していたが、彼らはシーズン2位となったプレミアリーグでの躍進が嘘のように醜態をさらし、1勝1分け2敗と負け越していた。
 
 それが今シーズンは見違えるような変貌を遂げている。プレミアリーグでもウェンブリーを使用するようになったのだが、ホームでの試合は7勝4分け1敗と大きく勝ち越し、さらにCLではドルトムントとレアル・マドリーを撃破。まるで、ここが真のホームであるが如き強さを誇示している。
 
 そんな彼らの強さに当然ファンは歓喜し、ウェンブリーはかなりの熱気を帯びている。4-0で快勝したエバートン戦は7万6251人を動員。昨年10月23日に行なわれたプレミアリーグ9節のリバプール戦には、8万人が詰めかけたほどだ。
 
 しかも、チケットが均等に割り当てられるFAカップ決勝とは異なり、プレミアリーグでは9割方がトッテナム・ファンで埋め尽くされる。その光景は壮観で、彼らの声はホームチームのプレーに少なくない影響を与えている。
 
 ウェンブリーとホワイト・ハート・レーンはスタジアムの設計が異なるため、歓声の響き方も違う。より狭く、ピッチとの距離が近かったホワイト・ハート・レーンは、ファンの声がこもるようになっているのだが、最大収容人数が9万人のウェンブリーは、ミュージシャンのライブにも使用されることから音がスタジアム全体に反響するようになっているのだ。
 
 またプレミアリーグのなかでも、裕福な企業家たちのファンを多く持っていることでも知られるトッテナムは、ウェンブリーをこれでもかと活用。企業接待用にチケットを購入したファンに対して5つ星の食事を提供している。
 
 企業用の席で観戦することは難しいだろうが、今のプレミアリーグで魅力的なサッカーを展開しているトッテナムを見にウェンブリーへ。ぜひ、読者の皆さんにもおススメしたい。
 
文●スティーブ・マッケンジー(サッカーダイジェスト・ヨーロッパ)
 
【PROFILE】
スティーブ・マッケンジー (STEVE MACKENZIE)
profile/1968年6月7日にロンドンに生まれる。ウェストハムとサウサンプトンのユースでのプレー経験があり、とりわけウェストハムへの思い入れが強く、ユース時代からサポーターになった。また、スコットランド代表のファンでもある。大学時代はサッカーの奨学生として米国の大学で学び、1989年のNCAA(全米大学体育協会)主催の大会で優勝に輝く。
 
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