チームの不振に揺れ動いているレアル・マドリーに、さらなる不穏な空気が漂っている。クリスチアーノ・ロナウドがフロレンティーノ・ペレス会長に不満を抱いており、同会長も放出を認める姿勢だというのだ。

　スペイン紙『アス』は現地時間１月15日、C・ロナウドが新契約を提示しないペレス会長に「騙された」と感じており、古巣マンチェスター・ユナイテッドへの復帰を検討していると報じた。
 
　C・ロナウドは昨シーズンのチャンピオンズ・リーグ決勝で２ゴールを挙げ、クラブを通算12度目の欧州制覇に導き、クラブワールドカップでも決勝での得点で連覇に貢献。通算５度目のバロンドールも受賞している。
 
　それだけに、リオネル・メッシらにサラリーで差をつけられている状況に不満があるという。
 
　現在、2100万ユーロ（約27億3000万円）を手にしているC・ロナウドだが、新たな契約を結んだメッシのそれは5000万ユーロ（約65億円）とされ、3600万ユーロ（約46億8000万円）のネイマールをも下回っている。
 
　しかし、C・ロナウドは約１年前に契約を延長したばかり。加えて、今シーズンはリーガ・エスパニョーラで４得点と不振を極めている。もうすぐ33歳になるベテランとの再度の契約延長には、否定的な見方も少なくない。
 
　スペイン紙『マルカ』のアンケートでは、７万5000人を上回るユーザーのうち、80パーセントものファンが、「サラリーを上げるべきでない」と回答している。
 
　ペレス会長も契約更新には消極的で、ついにはC・ロナウドを手放す用意も始めたという。ポルトガル紙『レコルド』の報道としてアス紙が伝えたところによると、同会長は代理人のジョルジュ・メンデスに、自由に他クラブからのオファーを検討するように指示したというのだ。
 
　もしC・ロナウドがマドリーを去るとなれば、移籍金やサラリーなどで巨額が動くことは間違いない。これまでもペレス会長との衝突が騒がれながらも、最後は“白い巨人”でプレーを続けてきたC・ロナウドの今後が注目される。
 
　なお、アス紙はC・ロナウドが退団した場合、代役の候補となり得るのは、ハリー・ケイン（トッテナム）、ネイマール（パリ・サンジェルマン）、エデン・アザール（チェルシー）、マウロ・イカルディ（インテル）、ロベルト・レバンドフスキ（バイエルン）、パウロ・ディバラ（ユベントス）と報じている。