【現地発】売り時を逃さないビジャレアルがまたしてもボロ儲け。エースのバカンブが52億円で中国へ!

カテゴリ:ワールド

エル・パイス紙

2018年01月11日

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2部降格を機に「ビッグネーム主義」に見切り。

今シーズンここまで、リーガ、EL、コパ・デル・レイの3つのコンペティションで21試合に出場し、14ゴールを挙げていたバカンブも、この冬の中国行きが濃厚に。(C)Getty Images

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 ビジャレアルのエースストライカー、セドリク・バカンブが、中国マネーの誘惑に乗り、北京国安へ移籍することが確実な情勢となっている。

 金銭的には、年俸がほぼ倍増となるバカンブ(手取りで500万ユーロ=約6億5000万円)にとっても、4000万ユーロ(約52億円)というクラブ史上最高額の移籍金を手にするクラブにとっても、このうえなく魅力的なオファーだ。

 これまでの売却額のクラブレコードは、2016年夏にマンチェスター・ユナイテッドに移籍したエリック・バイリーの3800万ユーロ(約49億4000万円)だったが、まもなく更新されることになる。そして今回のバカンブの4000万ユーロを含めると、近年ビジャレアルが主力選手を売却することで計上した利益は、総額で1億2400万ユーロ(約161億2000万円)にも達する。

 ビジャレアルはそもそも積極的にビッグネームを獲得することで、今世紀に入り急激に台頭してきたクラブだ。マルティン・パレルモ(2001年冬)、ファン・ロマン・リケルメ(2003年夏)、ディエゴ・フォルラン(2004年夏)、ロベール・ピレス(2006年夏)、ジュゼッペ・ロッシ(2007年夏)といった選手たちは、その代表格だ。

 そうした大型補強頼みのチーム戦略に見切りをつけるきっかけとなったのが、2011‐12シーズンの2部降格だった。

 身の丈を超えた拡大路線を進めてきた代償として、当時クラブの総負債額は1億ユーロ(約130億円)以上に膨らんでいた。フェルナンド・ロイグ会長が、実弟のファン・ロイグがオーナーを務めるスーパーマーケットチェーン店『メルカドーナ』の株を売却することで、なんとか窮地を乗り越えたものの、この試練を境にビジャレアルは、カンテラ(下部組織)とスカウティングを重視する堅実なクラブへと変貌を遂げる。

 それから5年半が経過し、いまやビジャレアルはスペインでも屈指の優良クラブとなった。育成力とスカウティング力を駆使してみずから発掘し、時間をかけて育て、市場価値を高めた主力選手を売却し、利益を得る。

 この冬に4000万ユーロで手放そうとしているバカンブについても、2015年夏にトルコのブルサスポルから獲得したときに要した金額は750万ユーロ(約9億7500万円)だった。昨年1月にもアレシャンドレ・パットを獲得時の6倍の価格(1800万ユ-ロ=約23億4000万円)で、同じ中国スーパーリーグの天津権健に売却している。

 いまから3年前の2015年1月には、その1年半前に330万ユーロ(約4億2900万円)でブラジルのヴィトーリアから獲得したガブリエウ・パウリスタをアーセナルに1500万ユ-ロ(約19億5000万円)で売却。直後に後釜として獲得したのが前述のバイリーで、こちらの獲得費用は570万ユーロ(約7億4100万円)。当時エスパニョールの選手としてリーガの5試合でプレーしただけの無名DFは、わずか1年半後の2016年夏、マンチェスター・Uに3800万ユーロで売りに出された。

 この冬、アトレティコ・マドリーからバレンシアにレンタル移籍したルシアーノ・ビエットに至っては、2013年夏にビジャレアルが550万ユーロ(約7億1500万円)で獲得し、わずか1年後にその4倍近い金額(2000万ユーロ=約26億円)でアトレティコに売却していた。

 カンテラ上がりの選手も重要な収入源で、昨夏にはマテオ・ムサッキオを1800万ユーロ(約23億4000万円)でACミランに売却。現在売り出し中の“ロドリ”ことロドリゴ・エルナンデスも、今シーズン終了後に16歳まで所属していた古巣アトレレティコへ、2000万ユーロ(約26億円)で売却されることが有力視されている。

文●ハビエル・ペレス(エル・パイス紙/ビジャレアル番記者)
翻訳:下村正幸
※『サッカーダイジェストWEB』では日本独占契約に基づいて『エル・パイス』紙の記事を翻訳配信しています

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