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【鹿島】馴染みのある2番を背負う内田篤人が、Jでのプレーは「難しいと思う」と語る理由

カテゴリ:Jリーグ

広島由寛(サッカーダイジェストWeb編集部)

2018年01月10日

「これ(サッカー)は仕事だな、ビジネスだなって」

経験と実績はずば抜けている内田だが、久々の日本でのプレーは「最初は特に、けっこう苦労すると思う」とイメージしている。写真:滝川敏之(サッカーダイジェスト編集部)

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 1月10日の鹿島アントラーズの新体制発表後、8年ぶりに古巣に帰ってきた内田篤人が囲み取材に応じた。時間にして約25分。さらにその後も何社ものテレビ取材を受けるなど、日本屈指のSBは多くの注目を集めた。
 
 クラブだけでなく代表復帰も待ち望まれる男は、今の日本サッカー界で大きな期待を寄せられているが、それが過度なプレッシャーにはなっていないようだ。もちろん、悪い意味ではないが、「ぶっちゃけ、関係ないかな」と独特の言い回しで自らが置かれている状況について持論を述べる。
 
「見られるというのは大事だと思いました。サッカーはビジネス。ドイツでもチャンピオンズリーグでもそうですけど、1試合で何10億というお金が動くなかで、これは仕事だな、ビジネスだなって。だからやっぱり、こういう(取材)のもやるし、サッカーだけやっていればいいわけじゃない。クラブが求めるなら、いろんな仕事をやるべき」
 
 冒頭の囲み取材もテレビ取材も、ずっと立ちっぱなしだ。それでも内田は疲れた様子をみじんも見せずに応じていた。
 
 もっとも、仕事、ビジネスと言えど、間違いなくフットボーラーであることの喜びを強く感じている。
 
「鹿島を出る時から、身体が動けるうちに戻ってきたいと思っていたので。シャルケでもベルリンでも、スタジアムはすごく良い雰囲気だった。そういう中で選手としてサッカーができるのは本当に幸せなこと。(鹿島のサポーターやファンには)カシマスタジアムにも足を運んでもらって、一緒に戦ってほしい」
 
 懸念されるコンディションも心配はない。「ドイツで練習からガツガツやっていましたし、やれます」と言い切る。
 
 与えられた背番号は、かつて付けていた馴染みのある2番だ。
 
「名良橋(晃)さんから受け継いだと言ったら大げさですけど、いただいた番号なので。下手なプレーはできないっていうのはあります。ジョルジーニョも付けていましたし」
 
 2006年に高卒で鹿島に加入し、ルーキー1年目から主力として活躍。07年からの史上初のリーグ3連覇に貢献した一方、世代別代表にも選ばれ続け、北京五輪に加え、二度のワールドカップ(10年南アフリカ大会、14年ブラジル大会)でメンバー入りした。欧州ではブンデスリーガでの活躍だけでなく、チャンピオンズリーグの舞台にも立った。
 
 経験と実績はずば抜けているが、だからといって本人に慢心はない。また、Jリーグですぐにハイパフォーマンスを見せられるとも考えていない。
 
「難しいと思います。前もって言い訳を言うつもりはないですけど。リーグが違ったり、ボールひとつとっても違うし、芝生に水を撒いている・撒いていないのもある。それは自分の中で(シーズンが)始まってもっと痛感するはず。ドイツでやれていたからといって、日本でやれるわけではない」
 
 たしかに、内田自身が覚悟するように、「最初は特に、けっこう苦労する」かもしれない。主戦場の右SBでは、昨季のベストイレブンに選ばれた西大伍や成長著しい伊東幸敏との熾烈なポジション争いもある。“完全復活”に向けて、内田がどんな歩みを見せるか今から楽しみだ。
 
取材・文●広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)

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