「優太君がいないと練習が成り立たない」(関川)。
[高校サッカー選手権決勝]流経大柏 0-1 前橋育英/1月8日/埼玉
夏のインターハイで優勝、冬の選手権では決勝で前橋育英に敗れたものの、準優勝に輝いた。結果が示すとおり今年の流経大柏は強かった。
そんな好成績を残したチームをまとめ上げていたのが、キャプテンの宮本優太だった。
本田裕一郎監督は言う。
「評価したいのは成長。夏以降のチームは本当に伸びました。宮本はよくまとめてくれた。そのリーダーシップを評価してあげたい」
発足したばかりのチームはあまりに酷かったと、本田監督は振り返る。
「ボールを取らないといけないという守備からスタートして、最初のうちはファウルだらけで無茶苦茶。しかもゆっくりやっていたら、今度はスピードがなくて攻撃が疎かになる」
宮本もキャプテンに就任した当初は、「あまり勝てなかったし、チーム内の雰囲気も良くなかった」と回想する。それでも今大会が終わってみれば本田監督に「まあまあ満足できるチームになった」と言わせることができたのは、このキャプテンの奮闘があったからだろう。
中盤のいたるところに顔を出して、ピンチの芽を摘めば、こぼれ球をいち早く拾い攻撃に転じるパスを散らす。そんなボランチとしての質の高いプレーもさることながら、何よりサッカーに取り組む真摯な姿勢に、チームメイトは慕い、ついてきた。
2年生DFの関川郁万は「凄いキャプテンだった。チームがどんなに苦しい状況でも人一倍走って、周囲のカバーをしてくれる。優太君がいないと練習が成り立たない。取り組む態度から意識が違う人なので。最後のミーティングでも3年生をまとめていて、素晴らしい人だなと。彼に一歩でも近づきたい」と敬意を払う。
監督からの叱責も、先頭に立って受け止めてきた。本田監督からチームで「一番怒られた選手」であり、時にはかなり厳しい言葉もかけられたという。
それでも「やるしかなかったので、今できることをやろうと」。常にチームのことを一番に想い、勝利のために行動してきた。そんな主将に導かれるようにチームはひとつにまとまり、夏に全国制覇を果たすと、それからも課題だった攻撃面が改善され、今大会でも決勝まで駒を進めてきた。
「後悔はないです。本当に3年間苦しかったですけど、こうやって最後に決勝のピッチに立たせてもらって、最高の仲間とやれたことを感謝したい」
流経大柏の躍進には、素晴らしいキャプテンの存在があったのだ。
【男子決勝PHOTO】流経大柏0-1前橋育英 悲願の初優勝!後半AT弾で流経大柏との死闘を制す!
取材・文●多田哲平(サッカーダイジェストWeb)
夏のインターハイで優勝、冬の選手権では決勝で前橋育英に敗れたものの、準優勝に輝いた。結果が示すとおり今年の流経大柏は強かった。
そんな好成績を残したチームをまとめ上げていたのが、キャプテンの宮本優太だった。
本田裕一郎監督は言う。
「評価したいのは成長。夏以降のチームは本当に伸びました。宮本はよくまとめてくれた。そのリーダーシップを評価してあげたい」
発足したばかりのチームはあまりに酷かったと、本田監督は振り返る。
「ボールを取らないといけないという守備からスタートして、最初のうちはファウルだらけで無茶苦茶。しかもゆっくりやっていたら、今度はスピードがなくて攻撃が疎かになる」
宮本もキャプテンに就任した当初は、「あまり勝てなかったし、チーム内の雰囲気も良くなかった」と回想する。それでも今大会が終わってみれば本田監督に「まあまあ満足できるチームになった」と言わせることができたのは、このキャプテンの奮闘があったからだろう。
中盤のいたるところに顔を出して、ピンチの芽を摘めば、こぼれ球をいち早く拾い攻撃に転じるパスを散らす。そんなボランチとしての質の高いプレーもさることながら、何よりサッカーに取り組む真摯な姿勢に、チームメイトは慕い、ついてきた。
2年生DFの関川郁万は「凄いキャプテンだった。チームがどんなに苦しい状況でも人一倍走って、周囲のカバーをしてくれる。優太君がいないと練習が成り立たない。取り組む態度から意識が違う人なので。最後のミーティングでも3年生をまとめていて、素晴らしい人だなと。彼に一歩でも近づきたい」と敬意を払う。
監督からの叱責も、先頭に立って受け止めてきた。本田監督からチームで「一番怒られた選手」であり、時にはかなり厳しい言葉もかけられたという。
それでも「やるしかなかったので、今できることをやろうと」。常にチームのことを一番に想い、勝利のために行動してきた。そんな主将に導かれるようにチームはひとつにまとまり、夏に全国制覇を果たすと、それからも課題だった攻撃面が改善され、今大会でも決勝まで駒を進めてきた。
「後悔はないです。本当に3年間苦しかったですけど、こうやって最後に決勝のピッチに立たせてもらって、最高の仲間とやれたことを感謝したい」
流経大柏の躍進には、素晴らしいキャプテンの存在があったのだ。
【男子決勝PHOTO】流経大柏0-1前橋育英 悲願の初優勝!後半AT弾で流経大柏との死闘を制す!
取材・文●多田哲平(サッカーダイジェストWeb)