「1500万ユーロの給料の受け取りを放棄」と地元紙。
「コウチーニョ獲得交渉において、リバプールと合意!」
1月6日、現地時間20時、バルセロニスタ待望のニュースがバルセロナから発表された。契約期間は「今シーズンの残り+5年」で、報じられている移籍金は最大で1億6000万ユーロ(約208億円)。1億2000万ユーロ(約156億円)が固定で支払われ、活躍の度合いによって4000万ユーロ(約52億円)が追加されることになるようだ。
そして契約解除金は4億ユーロ(約520億円)。ネイマールを強奪された昨夏の教訓を活かしたのか、いかなるメガクラブでも易々とは手が出せない金額に設定されている。
スペイン紙『As』はコウチーニョの移籍金について、「スペインのクラブが支払う史上最高額。サッカー史においては2番目に高額な移籍金」と報じ、この金額がはたして妥当なのものだったのかという議論を投げかけているが、実際、スペイン国内の反応はさまざまだ。
『Marca』紙は、「(リスクのある)冬の移籍にもかかわらず、昨年の夏とほとんど変わらない額を提示するとは理解に苦しむ」と指摘しながらも、「来年の夏まで待てば、移籍金はさらに高騰していた可能性があったのだろう」との見解を示している。
一方で『Sport』紙は、「今シーズンのチャンピオンズ・リーグに参戦できない選手にこれだけの金額を支払うなんて」と、クラブの姿勢に批判的だ。
コウチーニョの獲得交渉は、昨日や今日に始まったものではなく、ネイマールがパリ・サンジェルマンに引き抜かれる前から水面下で続いてきた。
リバプールとは金額の部分でなかなか合意に達することができずにいた。バルサは、固定の移籍金を1億1000万ユーロ以上支払うつもりがなかったが、リバプールの要求額は1億2000万ユーロ。最終的に合意の決め手になったのは、コウチーニョ本人の「バルサに行きたい」という熱意だった。
『Mundo Deportivo』紙によると、コウチーニョはバルサから今後5年半の中で受け取るサラリーの中から「1500万ユーロ(約19億5000万円)の受け取りを放棄しても構わない」とバルサに伝え、その分を移籍金にのせるようにお願いし、両クラブ間の差額を埋めたのだという。
ちなみに、コウチーニョは今シーズン、チャンピオンズ・リーグに参戦できないため、この移籍によって攻撃の選手が大量放出されることはなさそうだが、もともとエルネスト・バルベルデ監督の構想外となっていたアルダ・トゥランをはじめ、インテル・ミラノからオファーが届いているジェラール・デウロフェウ、さらにはパコ・アルカセルやデニス・スアレスといったアタッカーは、攻撃的なポジションであればほぼどこでもカバーできるポリバレンス性を売りとするコウチーニョの到着によって、苦しい状況に追い込まれることになりそうだ。
文●山本美智子(フリーライター)
1月6日、現地時間20時、バルセロニスタ待望のニュースがバルセロナから発表された。契約期間は「今シーズンの残り+5年」で、報じられている移籍金は最大で1億6000万ユーロ(約208億円)。1億2000万ユーロ(約156億円)が固定で支払われ、活躍の度合いによって4000万ユーロ(約52億円)が追加されることになるようだ。
そして契約解除金は4億ユーロ(約520億円)。ネイマールを強奪された昨夏の教訓を活かしたのか、いかなるメガクラブでも易々とは手が出せない金額に設定されている。
スペイン紙『As』はコウチーニョの移籍金について、「スペインのクラブが支払う史上最高額。サッカー史においては2番目に高額な移籍金」と報じ、この金額がはたして妥当なのものだったのかという議論を投げかけているが、実際、スペイン国内の反応はさまざまだ。
『Marca』紙は、「(リスクのある)冬の移籍にもかかわらず、昨年の夏とほとんど変わらない額を提示するとは理解に苦しむ」と指摘しながらも、「来年の夏まで待てば、移籍金はさらに高騰していた可能性があったのだろう」との見解を示している。
一方で『Sport』紙は、「今シーズンのチャンピオンズ・リーグに参戦できない選手にこれだけの金額を支払うなんて」と、クラブの姿勢に批判的だ。
コウチーニョの獲得交渉は、昨日や今日に始まったものではなく、ネイマールがパリ・サンジェルマンに引き抜かれる前から水面下で続いてきた。
リバプールとは金額の部分でなかなか合意に達することができずにいた。バルサは、固定の移籍金を1億1000万ユーロ以上支払うつもりがなかったが、リバプールの要求額は1億2000万ユーロ。最終的に合意の決め手になったのは、コウチーニョ本人の「バルサに行きたい」という熱意だった。
『Mundo Deportivo』紙によると、コウチーニョはバルサから今後5年半の中で受け取るサラリーの中から「1500万ユーロ(約19億5000万円)の受け取りを放棄しても構わない」とバルサに伝え、その分を移籍金にのせるようにお願いし、両クラブ間の差額を埋めたのだという。
ちなみに、コウチーニョは今シーズン、チャンピオンズ・リーグに参戦できないため、この移籍によって攻撃の選手が大量放出されることはなさそうだが、もともとエルネスト・バルベルデ監督の構想外となっていたアルダ・トゥランをはじめ、インテル・ミラノからオファーが届いているジェラール・デウロフェウ、さらにはパコ・アルカセルやデニス・スアレスといったアタッカーは、攻撃的なポジションであればほぼどこでもカバーできるポリバレンス性を売りとするコウチーニョの到着によって、苦しい状況に追い込まれることになりそうだ。
文●山本美智子(フリーライター)