12月30日、第96回全国高校サッカー選手権の開会式が駒沢陸上競技場で行なわれた。
 
　47都道府県の代表校48チームが一堂に会したオープニングセレモニーでは、前年度優勝校の青森山田（青森）を先頭に選手たちが入場。スタンドから大きな拍手が送られるなか、スタンドを一周した。
 
　そして、開会宣言に続き、注目の選手宣誓へ。今大会の大役は２年連続で青森山田の主将となり、小山内慎一郎（３年）が担当した。
 
「日本サッカー界の世界への道のりは、フランス、日韓、ドイツ、南アフリカ、ブラジルへと続き、そして今年ロシアへの新たな道が切り開かれました。決して、楽ではなかった道なき道を歩き続け、私たちに夢と感動を与えてくれた代表選手たち。その多くがかつて活躍した舞台である、高校サッカー選手権大会。私たちもまた険しい道のりを歩んできました。息が切れるほどの上り坂、足がすくむような下り坂、先が見えないぐらい曲がりくねった道。そんないくつもの困難を励まし合い、ぶつかり合い、そして信じ合い乗り越えてきました。全国から同じ夢を追いかけ、歩んできた48校の道はここでひとつになりました。私たちの終わりのない挑戦の先に待ち構えている、2020年の東京オリンピック、2022年カタール・ワールドカップ。日本サッカー界のまぶしい未来への道を次に担うのは、今ここにいる私たちです。そこへ続くために、頂点への道を目指し、私たちはピッチに立ちます。時には前に立って支え、時には後ろに立って背中を押し続けてくれた監督、コーチ、家族。支えてくれた全ての方への感謝の気持ちを胸に、正々堂々と最後の1分１秒まで戦うことをここに誓います。平成29年、12月30日、青森県代表、青森山田高等学校、サッカー部主将、小山内慎一郎」
 
　支えてくれた方への感謝の気持ちなどを力強い言葉で述べた小山内。昨年の選手宣誓で主将・住永翔（現・明治大）は「パルティード ア パルティード」というワードをアトレティコ・マドリ―のシメオネ監督の言葉から引用して注目を集めたが、小山内の選手宣誓も日本サッカーが歩む現在と未来のサッカーシーンを意識しつつ、観衆の心に訴えかけるものだった。

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