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W杯で成功を収めるには?ハリルが歩む“サプライズの法則”とメキシコ、チリ、川崎が示すヒント

カテゴリ:日本代表

加部 究

2017年12月02日

サッカー界は欧州の気候条件に即して戦術も進化している。

抽選会後に行なわれた各国代表監督によるフォトセッション。ハリルホジッチ監督率いる日本代表は“サプライズ”を起こせるだろうか。(C) Getty Images

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 概してワールドカップの番狂わせは、欧州以外の開催の方が多い。
 
 サッカーは欧州を軸に回っている。当然トッププレーヤーたちの日常と異なるほど、開催地側の条件に合致したチーム(選手)が力を発揮する。とりわけその傾向が顕著だったのが、1994年アメリカ大会と2002年日韓大会だった。
 
 アメリカ大会はテレビ中継の都合が優先され、夏真っ盛りの日中に試合を行なった。選手たちの健康を危惧し、試合途中で給水タイムが導入された大会だった。その2年前にはアジアカップ決勝で日本に敗れたサウジアラビアが、モロッコ、ベルギーを破ってベスト16に勝ち進み、ディエゴ・マラドーナの5人抜きに匹敵するようなサイード・オワイランの単独突破が話題になった。韓国もグループリーグ突破は逃したが、スペインと分け、猛暑の中でドイツをノックアウト寸前(2-3)まで追い込んでいる。
 
 また日韓大会は、ワールドカップ史上でも最も異質なシナリオが描かれた。トルコと韓国が3位決定戦を争い、セネガルが前回王者フランスを下してベスト8に進出。欧州2か国と同居した日本も、厳しいグループリーグをトップ通過した。
 
 サッカー界は欧州の気候条件に即して戦術も進化している。そこには最高の選手が集まり、日常的に質の高い戦いが繰り広げられるわけだが、実は公平さを考慮すれば、非日常的なワールドカップという祭典くらいは、他大陸開催の方が適しているのかもしれない。
 
 歴史的に欧州と南米の対決の構図が色濃いワールドカップでは、それ以外の大陸から躍進する国が出ると“サプライズ”と受け取られてきた。20世紀は1966年イングランド大会の北朝鮮や、1990年イタリア大会のカメルーン(ともにベスト8)に象徴されるアフリカ勢の台頭が特筆されるが、まだ2大大陸以外は“未知の世界”だった時代の話だ。
 
 もはやほぼ全員が欧州を主戦場とするアフリカ勢の潜在能力には疑いがなく、おそらく成否のカギを握るのは戦術も含めた規律だ。ワールドカップの優勝を果たしたのは自国監督だけだが、逆にアフリカの成功を導いてきたのは大半が外国人監督である。
 
 ちなみに前回大会で最も大きな驚きを与えたのは、ノックアウト1回戦でドイツに食い下がったアルジェリアと、激戦のグループリーグを首位通過し、ベスト8に進んだコスタリカだろう。ヴァイッド・ハリルホジッチ監督率いるアルジェリアは、対戦相手に応じて大胆に戦略やメンバーを変えたが、もともと高い能力を持つ選手たちが規律を持って対応した。一方コスタリカは、守護神テイラー・ナバスを中心に5バックで堅守を築き、カウンターの威力も兼備していた。準備期間が限られた代表戦だけに、いかにコンディションを整え、迷いなく一枚岩になれるかが重要なテーマになる。
 
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