南米５位のペルーとオセアニア代表ニュージーランドによって行なわれた大陸間プレーオフをもって、長かったロシア・ワールドカップ予選の全日程が終了。ペルーが２戦合計2-0で最後の１枠をもぎ取り、ついに来夏、ロシアに集う全32か国が決定した。


　出揃った32か国を見ると、初出場はアイスランドとパナマの２チーム。前者は快進撃を見せたEURO2016の勢いを持続して、見事に悲願を成就させた。世界的な流行にもなった「バイキング・チャント」が、ロシアの会場に響くこととなる。
 
　また、エジプトは90年イタリア大会以来７大会ぶり、そしてペルーにいたっては82年スペイン大会以来、実に９大会ぶりの本大会出場を果たした。
 
　逆に、出場権を逃した常連組では、何といってもイタリアの60年ぶりの予選敗退は最大の驚きだと言えよう。また、南米のチリ、北中米カリブ海のアメリカ、アフリカのカメルーンと、それぞれの大陸王者も敗退。そしてオランダは不調を脱することができなかった。
 
　EURO2016でウェールズ、北アイルランドが好成績を残したことで、久々に英国４協会から複数の国（協会）が揃って大舞台に立つかと期待されたものの、ウェールズ、スコットランドが早々に脱落し、プレーオフでは北アイルランドが疑惑のPKによって涙を飲んで、結局は02年日韓大会から５大会連続でイングランドのみの出場となった。
 
　なお、今後の予定は、来月１日（現地時間）にモスクワでグループステージの組み合わせ抽選会が、そして本大会は来年６月14日から７月15日まで、全64試合が11都市12会場で行なわれる。
 
◎出場国一覧
国名（出場歴／最高成績／FIFAランキング）
 
◇開催国
ロシア（２大会連続11回目／４位＝66年／65位）
 
◇欧州
ベルギー（２大会連続13回目／４位＝86年／５位）
イングランド（６大会連続15回目／優勝＝66年／12位）
ドイツ（17回連続19回目／優勝＝54・74・90・14年／１位）
スペイン（11回連続15回目／優勝＝10年／８位）
ポーランド（３大会ぶり８回目／３位＝74・82年／６位）
セルビア（２大会ぶり12回目／４位＝62年／38位）
アイスランド（初出場／―／21位）
フランス（６大会連続15回目／優勝＝98年／７位）
ポルトガル（５大会連続７回目／３位＝66年／３位）
スイス（４大会連続11回目／ベスト８＝34・38・54年／11位）
クロアチア（２大会連続５回目／３位＝98年／18位）
スウェーデン（３大会ぶり12回目／準優勝＝58年／25位）
デンマーク（２大会ぶり５回目／ベスト８＝98年／19位）
 
◇南米
ブラジル（21大会連続21回目／優勝＝58・62・70・94・02年／２位）
ウルグアイ（３大会連続13回目／優勝＝30・50年／17位）
アルゼンチン（12大会連続17回目／優勝＝78・86年／４位）
コロンビア（２大会連続６回目／ベスト８＝14年／13位）
ペルー（９大会ぶり５回目／ベスト８＝70・78年／10位）
 
◇北中米カリブ海
メキシコ（７大会連続16回目／ベスト８＝70・86年／16位）
コスタリカ（２大会連続５回目／ベスト８＝14年／22位）
パナマ（初出場／―／49位）
 
◇アフリカ
ナイジェリア（３大会連続６回目／ベスト16＝94・98・14年／41位）
エジプト（７大会ぶり３回目／GS敗退＝34・90年／30位）
セネガル（４大会ぶり２回目／ベスト８＝02年／32位））
チュニジア（３大会ぶり５回目／GS敗退＝78・98・02・06年／28位）
モロッコ（５大会ぶり５回目／ベスト16＝86年／48位）
 
◇アジア
イラン（２大会連続５回目／GS敗退＝78・98・06・14年／34位）
日本（６大会連続６回目／ベスト16＝02・10年／44位）
韓国（９大会連続10回目／４位＝02年／62位）
サウジアラビア（３大会ぶり５回目／ベスト16＝94年／63位）
オーストラリア（４大会連続５回目／ベスト16＝06年／43位）
 
※ロシアは、ソビエト連邦時代含む。セルビアは、ユーゴスラビア、セルビア・モンテネグロ時代含む。GS＝グループステージ。FIFAランキングは2017年10月16日発表分