大迫も厳しいマークに苦しみ…必勝期したケルン、1点を奪えずEL3連敗&公式戦10敗目

カテゴリ:ワールド

サッカーダイジェストWeb編集部

2017年10月20日

失点の場面では不運も…

初勝利のチャンスと見られていたBATE戦で、厳しい現実を突きつけられたケルン。大迫も、これ以上になく苦しめられた。 (C) REUTERS/AFLO

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 10月19日(現地時間)、ヨーロッパリーグ(EL)のグループステージ第3節が行なわれ、ケルンは0-1でベラルーシのBATEボリソフに敗れた。


 ここまでELでは2連敗、そしてブンデスリーガでも1分け7敗と、いずれにおいても最下位に沈んでいるケルン。浮上のきっかけを掴むためにも、勝利が必須とされるこの重要な一戦で、大迫勇也はスタメンに名を連ねた。
 
 ELでは初めて試合開始をピッチ上で迎えた大迫は、2トップの一角でありながら、攻撃の組み立ても行なうため、縦横に幅広く動いて、ボールに多く絡んでいく。序盤、ケルンの攻撃は、大迫を経由して展開されていった。
 
 9分、中盤でボールを受けた大迫は素早いターンでマーカーを引き離し、ツォラーにスルーパスを通し、チーム最初のチャンスを演出してみせた。
 
 しかし、BATEのマークは時間とともにきつくなり、球離れが遅いとすぐに取り囲まれ、バックパスしか選択肢がなくなってしまう。高い位置でボールを得ることが難しくなると、大迫はポジションを下げてパスを受けに行く場面が増えていった。
 
 大迫を守備で苦しめるホームチームのBATEは、攻撃でもケルンよりしっかりとした組み立てを見せ、幾度も右サイドからクロスを入れて、格上と目される相手よりも先に惜しいシュートを放ってみせた。
 
 対するケルンのファーストシュートは20分、カウンターから大迫が持ち込み、彼から横パスを受けた左サイドのヨイッチが、GKシェルビツキの正面に飛ばした。
 
 さらにケルンは32分、オルコフスキの右からのクロスをツォラーがヘッドで合わせて最初の決定機を迎えたが、これはシェルビツキの横っ跳びセーブに阻まれ、こぼれ球を拾ったヨイッチのラストパスから再びツォラーがシュートを放つが、これは弱く、シェルビツキが正面で難なくキャッチした。
 
 ケルンの攻勢の時間は長く続かず、前半は残り10分あたりから膠着し、そのまま終了。そして後半に入ると一転、試合はオープンな展開となり、両者が目まぐるしく攻め合う。
 
 47分に大迫が遠めからシュートを放ち、それ以降もボールポゼッションで上回ったケルンは55分、スムーズにパスを回して最後はクレメンスがシュートを放つ。これもGK正面だったが、ケルンが連係で崩してフィニッシュまで持ち込んだ、数少ない場面だった。
 
 しかし、ゴールを狙って攻撃に力を入れたぶん、逆にボールを奪われると守備の手薄なところを衝かれて、たびたび危ない場面を迎えてしまう。そして55分、左からクロスを入れられ、混戦のなかでこぼれ球を拾ったリオスにシュートを決められた。
 
 守備にも問題はあったが、多くのDFがいたにもかかわらず、たった1人の相手選手の前にボールがこぼれるという不運にも見舞われたケルン。攻めても攻めても相手ゴールを破れず、逆に逆襲を受けて得点を奪われるという、今シーズンお馴染みの光景が、ベラルーシでも再現された。
 
 リードを奪って精神的余裕と勢いを得たBATEは以降、守りを固めながらも、ボールを奪うと高い確率でチャンスに結び付けていく。前線でのボールコントロールやフィニッシュが正確であれば、さらに数ゴールを奪えていただろう。
 
 対するケルンは、ギラシー、ビッテンコートといった攻撃の選手を次々に投入。大迫もゴールを狙い、しばらく前線に留まり続けたが、欲しいかたちでボールは来ない……。また、相手DFのマークも厳しく、バイタルエリアでは味方からのパスはほとんどカットされ、孤立させられた。
 
 結局、攻撃が機能しないため、大迫はポジションを下げざるをえず、さらに焦れたギラシーも下がってくる。すると前線は手薄になり、チャンスを作ることができないケルン。それでも88分、アディショナルタイムの93分とビッテンコートが何とかフィニッシュまで持ち込むも、いずれもGKシェルビツキに正面でキャッチされた。
 
 前節レッドスター戦に続き、0-1の敗戦。EL3連敗を喫し、リーガと合わせて今シーズンの敗戦の数は早くも10回に達した。必勝を誓った一戦でも、これまでと同じような内容で、同じ結果に終わったケルン。光明は見えない……。
 
 大迫はプレーの鋭さ、強さ、そして判断の良さなどを時折見せたものの、その回数は非常に少なく、今回も決定的な仕事は果たせず。ゲームメイクから前線でのフィニッシュまで、ひとりで多くの仕事を抱え込む彼の苦悩は、いつまでも続くだろうか。
 
 一方、初勝利を飾ったBATE。過去に彼らの本拠地でドイツのチームが勝ったことはないが、そういったジンクスに頼る必要もなく、完成度でケルンを上回ったBATEは、巧みな試合運びで相手を翻弄するなど、実力のみで勝点3を手にしてみせた。

 なお、グループHのもう1試合では、アーセナルが敵地でレッドスターを1-0で破り、3連勝。これで順位は1位アーセナル(勝点9)、2位レッドスター(4)、3位BATE(4)、4位ケルン(0)となった。

 ケルンは次節(11月2日)、今度はホームにBATEを迎え撃つ。
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