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香川の決定的シュートはクロスバーに…ドルトムント、敵の術中に嵌って痛恨の勝点1止まり

カテゴリ:ワールド

サッカーダイジェストWeb編集部

2017年10月18日

APOELの守備ブロックに攻めあぐね…

攻守で奮闘した香川だが、我慢を強いられる時間も長かった。ヒーローになるチャンスはあったが……。 (C) REUTERS/AFLO

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 10月17日(現地時間)、チャンピオンズ・リーグ(CL)のグループステージ第3節が行なわれ、ドルトムントはキプロスのAPOELと1-1で引き分けた。

 トッテナム、レアル・マドリーにいずれも1-3で敗れ、早くも後がない状況となったドルトムントは、この敵地での一戦、香川が1節トッテナム戦以来、公式戦ではブンデスリーガ7節のアウクスブルク戦以来となるスタメン出場を果たした。
 
 地力で勝るアウェーチームは、予想通りに開始直後から敵陣に押し入り、攻勢に試合を進めていく。
 
 ゲッツェとともにインサイドハーフに位置取った香川は、4分にヤルモレンコにスルーパスを通し、惜しい場面を演出。11分には自身も絡んだテンポの良いパスワークから、プリシッチのクロスを受けてヘディングシュートを放った。
 
 13分にもバイタルエリアでボールを受けると、走り込んできたヤルモレンコにリターンすると見せかけ、ターンしてシュートを放った香川。しっかり守備のブロックを形成している相手に対し、効果的なプレーを見せて好機を作り、また守備ではうまく引っかけてボールを奪い取る巧さも見せた。
 
 一方、自陣で守備に奔走していたAPOELだが、16分に初めてまともな攻撃を展開。エベシリオが右サイドを抜け出してクロスを入れると、FWデ・カマルゴがダイレクトで合わせて惜しいシュートを放った。
 
 ここから、ホームチームは幾度もドルトムントDF陣の裏に抜け出して好機に結び付ける。35分、40分と、アロネフティスが左右のクロスでスタジアムを沸かせ、そしてGKビュルキを慌てさせた。
 
 対してドルトムントは、ボールポゼッションでは大きく上回るも、その攻撃は徐々に効果を失っていく。リズムが一定で、スピードも足りない攻撃では、さらに堅さを増す敵の守備ブロックを崩せず、シュートは遠めからの確率の低いものばかり。香川も良い位置でボールを触る機会がなくなり、下がった位置での無難なパスに終始することとなった。
 
 APOELがデ・カマルゴ、GKヴァルテルスマンの2人が肩の負傷で交代を余儀なくされるというアクシデントが起きた前半は、しかしホームチームの思惑通りに進んでスコアレスのまま終了した。
 
 APOELの左サイドからの攻撃で始まった後半だが、すぐにドルトムントが攻勢に。前半よりもプレーのスピードが速くなり、敵陣深くの狭いところをパスと個人技で突破しようと試みる。
 
 しかし、APOELは組織としての守備が機能し、ひとりがかわされても他の選手がこれをカバーすることで、ドルトムントに決定的なプレーを許さない。局面での、個々の冷静な対応ぶりが非常に印象的だった。
 
 相手に長くボールを持たれながらも、ペースを握ったかたちのAPOEL。そして62分に彼らが先制ゴールを奪う。GKビュルキのパスミスで、ボールを得たエベシリオがシュート。これをビュルキがセーブしそこねたところを、交代出場のポテが拾ってゴールに運んだのだ。
 
 APOELにとっての理想のかたちでの展開は、凡ミスでみすみすゴールを献上したドルトムントにとっては最悪のものだったが、彼らはここで踏ん張りを見せ、67分、ショートコーナーからゲッツェの浮き球クロスを、競り勝ったパパスタソプーロスが頭で合わせて追い付いた。
 
 ここから、試合はオープンな展開となり、互いにチャンスを作る。そのなかで69分、カウンターから香川がドリブルで持ち込み、狙いすましたシュートを放ったが、ボールはGKグディーニョが伸ばした手に触れてわずかに軌道が変わり、惜しくもクロスバーを叩いた。
 
 対するAPOELも、アロネフティス、ポテが得点機を迎える。そして時間とともに、勝利が必須のドルトムントが前がかりになったこともあり、敵陣の好位置でボールを得ることが多くなり、アディショナルタイムにもチャンスが訪れた。
 
 試合は最後、ドルトムントがカウンターを仕掛け、プリシッチからのクロスに、この日は存在感の薄かったオーバメヤンが角度のない位置から頭で合わせたが、GKグディーニョがゴールライン上で死守して、終了の時を迎えた。
 
 勝点3だけを狙っていたドルトムントは、APOELの術中に嵌り、厳しい結果に……。決勝トーナメントへの道はますます険しいものとなった。次節(11月1日)、APOELとのリターンマッチを迎えるが、ここから巻き返しを図ることができるだろうか。
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