「嫌われ者」イカルディはアルゼンチン代表の救世主になれるか!?

カテゴリ:ワールド

ワールドサッカーダイジェスト編集部

2017年10月05日

貧打解消の切り札として…。

予選突破のキーマンとも言えるイカルディ(右)。自身の代表入りを拒絶していたというメッシとの連携にも注目が集まる。(C)Getty Image

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 まさかの不調に陥っている。
 
 リーガ・エスパニョーラとセリエAでそれぞれ得点ランクのトップを走るリオネル・メッシ(バルセロナ)とパウロ・ディバラ(ユベントス)をはじめ、セルヒオ・アグエロ(マンチェスター・シティ)やゴンサロ・イグアイン(ユベントス)といった超豪華なアタッカーを揃えるアルゼンチン代表が、だ。
 
 ロシア・ワールドカップ出場を懸けた南米予選で、16節を終えてオセアニア地区1位(ニュージーランド)とのプレーオフに回る5位。6位チリとの勝点差はわずかに1ポイントで、48年ぶりの予選敗退も十分にありえる。深刻なのは得点力不足で、多士済々のストライカーを擁しながら、16試合で10か国中最低の16ゴールしか奪えていない。
 
 残り2試合、10月5日のペルー戦と10日のエクアドル戦は、絶対に落とせない一戦。この文字通りの大一番で代表初ゴールを待望されているのが、FWマウロ・イカルディだ。
 
 インテルではここ3シーズンで計62ゴールを挙げ、2014-15シーズンにはセリエAの得点王にも輝いている点取り屋は、これまでは代表とはほとんど縁がなかった。13年の10月に初キャップ(出場時間は7分間)を刻んで以降、一度も声が掛からなかったのだ。
 
 その大きな理由のひとつと考えられているのが、サンプドリア時代にチームメイトだった同胞の先輩マキシ・ロペスの妻ワンダ・ナラさんを寝取った事件だ。
 
 アルゼンチンの英雄ディエゴ・マラドーナからは、公然と「あいつは裏切り者だ」と批判され、メッシやハビエル・マスチェラーノ(バルセロナ)といった重鎮たちからも代表入りを快く思われていなかったという。故に実力はあっても機会が与えられなかった、とされてきた。
 
 だが、母国が窮地に陥ったことでようやくチャンスが巡ってきた。6月のフレンドリーマッチで約3年半ぶりに招集(出場はなし)を受けると、9月のワールドカップ予選でもイグアインを蹴落としてメンバー入りを果たした。
 
 敵地でのウルグアイ戦(15節)とホームのベネズエラ戦(16節)でいずれもCFとしてスタメン出場。ゴールは奪えず、チームも2試合連続ドローに終わったものの、ホルヘ・サンパオリ監督から見切りをつけられることはなく、「最終決戦」に臨むメンバーに再び名を連ねた。
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