• トップ
  • ニュース一覧
  • 勝負を分けた「ふたつの場面」。審判に猛抗議の仙台に対し、“タフなプレー”からアシストした一枚上手な遠藤航の判断

勝負を分けた「ふたつの場面」。審判に猛抗議の仙台に対し、“タフなプレー”からアシストした一枚上手な遠藤航の判断

カテゴリ:Jリーグ

志水麗鑑(サッカーダイジェスト)

2017年10月01日

「どこまでファールを取るか判断した」

遠藤がボールを奪われたシーン。だが、この場面が2点目のアシストに繋がった。写真:山崎賢人(サッカーダイジェスト写真部)

画像を見る

2失点目の場面で、遠藤のタックルにファウルがあったと、仙台の選手たちは審判に詰め寄った。写真:山崎賢人(サッカーダイジェスト写真部)

画像を見る

[J1リーグ28節]仙台2-3浦和/10月1日/ユアスタ
 
 打ち合いの末に浦和が白星を挙げた仙台戦で、勝負を分けたふたつのシーンがあった。
 
 1-1で迎えた60分、敵陣で遠藤航が激しいタックルで相手からボールをかっさらうと、そのまま攻め上がりラファエル・シルバとのワンツーからクロスを供給。中央で興梠慎三がヘッドで合わせ、劣勢に立たされた時間帯に貴重な追加点を奪った。
 
 しかし得点後、仙台の選手たちは遠藤がボールを奪ったシーンに対して「ファウルだろ!」と言わんばかりに、激しく審判に詰め寄り猛抗議。たしかに、本人も「ファウル気味だった」と認めるほどタフなプレーではあった。
 
 では、なぜファウル覚悟でボールを奪取したのだろうか。日本代表戦士は冷静に振り返る。
 
「1-1になった時に自分が(ボールを)奪われて流されたので、あまり(ファウルを)取らないと思った。審判の癖や、どこまで(ファウルを)取るのかという判断もしながらプレーをしたから、強く(ボールを奪いに)いった」
 
 その遠藤がボールを奪われたシーンは50分。自陣の右サイドでパスを受けると、対峙した中野嘉大の激しいプレスに遭いボールを失ってピンチになる。最後は西村拓真がシュートを放ったが、ボールはポストをかすめて枠を外れ、事なきを得た。
 
 失点にならなかったこともあるだろうが、背番号6は審判にファウルを強く主張することはなかった。それどころか、その場面で審判の特性を理解し、次のプレーに活かしたのだから、特筆に値するだろう。
 
 結果的に“タフなプレー”で、勢いがある時間帯に決定機を逃した仙台に対し、勝ち越しゴールを決めて流れを引き寄せた浦和。もちろん、審判によっては、違った試合展開になったかもしれない。それでも、判定基準を見極めた遠藤の頭脳が勝負を分けたと言えるだろう。
 
取材・文:志水麗鑑(サッカーダイジェスト編集部)
【関連記事】
敵のウイングから見た浦和の「4-1-4-1評」。仙台の中野嘉大が感じた脅威と、その“裏”
【J1採点&寸評】仙台2-3浦和|ヘッドで2得点のストライカーがMOM!仙台はボランチが奮闘したが…
【横浜】中澤佑二がレフェリングについて持論を展開「イライラするってことは…」
JFAが神戸対磐田での「エリア内の決定的なハンド」を検証。上川副委員長は「映像で見ると明らかだった」
【現役主審に問う|西村雄一×岩政大樹 #1】判定を間違えたら審判はどうする?「死ね」発言騒動がひとつの契機に

サッカーダイジェストTV

詳細を見る

 動画をもっと見る

Facebookでコメント

サッカーダイジェストの最新号

  • 週刊サッカーダイジェスト なでしこJに続け!
    4月10日発売
    U-23日本代表
    パリ五輪最終予選
    展望&ガイド
    熾烈なバトルを総力特集
    詳細はこちら

  • ワールドサッカーダイジェスト 世界各国の超逸材を紹介!
    4月18日発売
    母国をさらなる高みに導く
    「新・黄金世代」大研究
    列強国も中小国も
    世界の才能を徹底網羅!!
    詳細はこちら

  • 高校サッカーダイジェスト 高校サッカーダイジェストVo.40
    1月12日発売
    第102回全国高校選手権
    決戦速報号
    青森山田が4度目V
    全47試合を完全レポート
    詳細はこちら

>>広告掲載のお問合せ

ページトップへ