【現地コラム】マネの“カンフーキック”一発退場は妥当か? 英国内でも賛否両論の嵐

カテゴリ:メガクラブ

山中忍

2017年09月11日

メディア、識者、元審判、そして巷の意見も真っ二つに。

この写真を見れば、マネがエデルソンにスパイクを見舞ったように見えるが、映像を振り返れば、セネガル代表FWは確かにボールを追っていることが確認できる。 (C) REUTERS/AFLO

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 現地時間9月9日に行なわれたマンチェスター・シティ対リバプールの5-0という大差を伝える『メール・オン・サンデー』紙には、「グレート・エスケープ(大脱走)」の見出しが躍った。
 
 リバプールが屈辱の大敗から逃れられなかった一戦だったが、マンチェスター・CのGKエデルソンが大事に至らなかったという意味合いで、英紙は「大脱走」と綴ったのだろう。サディオ・マネとの接触プレーで顔面をスパイクで削られたブラジル人守護神だったが、幸運にも骨折などの大怪我には至らなかった。
 
 英国メディアは、エデルソンと衝突したマネの退場を巡って意見が真っ二つに割れている。
 
 衝突の瞬間を捉えた写真を見ると、さながら顔面へのカンフーキックだが、映像で確認すれば、マネの目は相手GKではなく、ボールだけを見ていたことがハッキリと分かる。

 ともに解説者を務めているネビル兄弟も、兄のガリーが「おかげで試合が台無し。馬鹿げている」と、レッドカードは行き過ぎとの立場をとれば、弟のフィルは「レッドだね」という具合だ。
 
 英国内各紙の論調をまとめれば、高級紙日曜版の『サンデー・タイムズ』にも、「空飛ぶスパイク」といった表現があったように、相手選手の顔の高さまで足を上げた危険行為で、一発退場は止むを得ないというものになるだろう。
 
 ワールドカップ決勝など幾多の名勝負を裁いてきたハワード・ウェブ元審判は、「レッドには値しないという声の多さが信じ難い」とコメントしている。
 
 対して巷の声はというと、筆者の散歩コースにあるフットサルコートで順番を待つ草サッカーの「猛者」たちの間では、「サッカーはコンタクトスポーツだからイエローで十分」という意見が思いの外に多かった。
 
 元イングランド代表のアラン・シアラーも、解説を務める『BBC』の番組「マッチ・オブ・ザ・デー」で、「FWなら競りにいってもらいたい場面だ」と発言。同番組司会のガリー・リネカーと同僚だったイアン・ライトに、「自分も行くだろう?」と、半ば強制的に同意を求めてもいた。
 
 回答を求められた元FWの両者も、リネカーは「話にならない判定」、ライトは「先にボールに触れさえすれば、がら空きのゴールが目の前にある」と応え、退場処分となったマネに同情している。
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