【名古屋】"らしさ"は見せるも結果は……高まる守備の不安に風間監督の判断は?

カテゴリ:Jリーグ

今井雄一朗

2017年09月11日

青木の離脱で、4-1-4-1の目論見は外れた。

名古屋は32節終了時点で3位。自動昇格圏の2位・福岡とは勝点差4だ。(C)SOCCER DIGEST

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 [J2リーグ32節]名古屋0-1大分/9月9日/パロ瑞穂

 青木亮太の突然の発熱、それに伴う布陣変更、そして新井一耀の負傷退場。とにかくツキに見放されたような苦しい敗戦だった。

 チーム最多の4本のシュートを放ち、そのすべてが決定機かそれに準ずるものだったシモビッチは、「相手に危険を与えることはできたと思う。少しのディテールで2~3点は取れていたところもあった」と振り返る。

 しかし、不運だけで片付けてはいけない問題が敗因だったことを、見逃してもいけない。
 
 とにかくもったいなかったのは、前半の45分間だった。今節に向けては、4-1-4-1への布陣変更を念頭に置き、シモビッチの下に青木、ガブリエル・シャビエル、田口泰士、そして玉田圭司を並べて戦う算段を整えていた。2列目の半数、玉田とG・シャビエルには守備のタスクをそう多くは望めないが、それも田口と青木の切り替えの速さと対人の強さでカバーできるはずだった。
 
 しかし、青木の離脱でその目論見が崩れ、しかも試合当日だったことを考えてか布陣は変更せず。代役の和泉竜司にしても、経験のあるポジションのほうがという判断だったことは想像に難くない。だが、これがさらに裏目に出てしまったことは、試合開始数分で明らかになった。
 
 守備がハマらなかったのである。と、いうよりは、シモビッチと玉田、G・シャビエルの3トップに守備を求めるほうがナンセンスだったと言える。
 
 間の悪いことに、ここ2週間のチームは、前線での守備の切り替えの速さを強調したトレーニングを行なってきてもいた。その目的は単にボールを奪うことではなく、ボール保持をより継続的に行なうために、早く奪い返したいという意識からだ。

 そのための4-1-4-1でもあったのだが、布陣はおろかコンセプトとはややミスマッチの人選にならざるを得なかったのは不運な部分。ならば考え方を少し変えてやれなかったかというのは、結果論だがどうしても考えてしまうところだ。
 
 前線の3人はそれほど熱心にフォアチェックをするわけでもなく、追っても途中で足を止めてしまう。守備のメンタリティを持った選手ではないのだから、多くを求めることはできない。求めるならば別の人選があったからだ。
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