クラ選U-15で準優勝…柏U-15を率いるのはCL予選出場歴もある異色の指揮官

カテゴリ:高校・ユース・その他

松尾祐希

2017年08月25日

柏アカデミー・黄金世代の一員。そして大学で新たな友と…。

クラ選では決勝で惜しくも鳥栖U-15に敗れ、準優勝に終わった柏U-15。写真:松尾祐希

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 スコアは1-2。柏レイソルU-15は船山貴之(現・ジェフ千葉)らを擁した2002年大会以来の優勝まで、あと一歩及ばなかった。
 
 サガン鳥栖U-15の初制覇で幕を閉じた第32回日本クラブユースサッカー選手権(U-15)大会。歓喜に沸く鳥栖イレブンの傍らで、ピッチをじっと見つめるひとりの青年監督がいた。
 
「現役時代は勝ちたいと思っていたけど、いまはチームを勝たせたいと思っていた。その任務を遂行できなくて、あらためて自分の力の無さを痛感した」
 
 柏を10年ぶりの準優勝に導いた飯塚浩一郎監督である。柏の下部組織出身の27歳は、かつてチャンピオンズ・リーグ予備予選に出場した経歴を持つ異色の人物だ。
 
 中学1年生から高校3年生までは柏で研鑽を積んだ。とりわけユースチーム時代には、吉田達磨監督(現・ヴァンフォーレ甲府監督)の下、黄金世代の一員となり、現日本代表の酒井宏樹(現・マルセイユ)、元日本代表の工藤壮人(現・サンフレッチェ広島)、スペインでもプレーした指宿洋史(現・千葉)、ファジアーノ岡山などでも活躍した仙石廉(現・栃木SC)らと青春を謳歌した。
 
「吉田さんを筆頭に、同級生の酒井、工藤、指宿、仙石とかみんなすごくサッカーに熱い。熱すぎる連中でした。その影響もあって柏にいた時から海外のサッカーが良いなと感じていて、そこに触れたいと思ったんです」
 
 高校卒業後、トップチームへの昇格は見送られた飯塚は、立命館大へ進学する。そこではレギュラーの座を掴めなかったが、古都で新たな友と出会う。現在、ブルガリアでプレーする加藤恒平(PFCベロエ)。春先の日本代表戦でサプライズ招集されたMFだ。「本当に熱くて、良い男です」評する天然サッカー小僧と同じチームで切磋琢磨し、やがて「海外で勝負をしたい」という気持ちになったという。
 
「加藤の家だけはWOWOWやスカパーに入っていたんです。なので、彼の家に夜中の3時ぐらいに行ってクラシコや、バルサとビジャレアルの試合を観たりした。夜な夜なサッカーを観るために、加藤が家のカギは開けといてくれて、彼が寝ていてもテレビを付けていたぐらいで(笑)」
 
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