【川崎】パスワークの中心に立つ背番号10。今の大島僚太には風格が漂う

カテゴリ:Jリーグ

本田健介(サッカーダイジェスト)

2017年08月15日

相手ゴール前に走り込み、貴重な先制点をもたらす。

鹿島戦でも上々のパフォーマンスを見せた大島。チームを力強く牽引している。写真:滝川敏之(サッカーダイジェスト写真部)

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[J1リーグ22節]川崎3-1鹿島/8月13日/等々力
 
 3-1で鹿島を下した一戦、川崎のパスワークの中心には必ず背番号10の姿があった。
 
「鹿島はやり方がはっきりしていて(ボールを)奪いにくるので、ボランチの背後などが空いてくる。そこを使うことを意識した」
 
 そう語る大島僚太は、常に身体の向きを微調整しながら巧みにボールをキープし、的確にパスをつないでいく。さらに鹿島戦では高い守備意識と、攻守の切り替えの早さも際立っていた。
 
 開始3分には味方がパスミスをすると即座に相手に寄せてボールを奪い、阿部浩之のシュートチャンスを演出。さらに24分にはスルスルと前線に上がり、エドゥアルド・ネットの縦パスを受けて左足で強烈なシュートを放った。
 
 そして45+1分には自陣ペナルティエリア前でE・ネットにボールを預けると、相手ゴール前へ一気にスプリント。家長昭博のクロスを阿部がスルーしたところで待ち受け、カバーに戻った西大伍のオウンゴールを誘発させた。
 
「アキさん(家長)が持った時に阿部ちゃんがこっちを見たので、スルーするだろうなと。あそこに戻って来るのが鹿島なので(自分の)ゴールにはならなかったですが、人数をかけて前に出られたことが良かったです」
 
 最近の大島のパフォーマンスには、風格のようなものを感じる。昨季、チャンピオンシップ準決勝で0-1、天皇杯決勝で延長戦の末に1-2と、苦汁を飲まされた鹿島に対しても、「前から取りに来てくれるのでスペースができる分、見逃さなければ、自分たちでチャンスを作れる」と、冷静にプレスをいなし、巧みに好機を創出した。どんな時も余裕を持ってプレーする姿は、チームメイトに大きな安心感を与えている。
 
 今後に向けては「対策を取られ、引かれた相手をどう崩すかを準備したい」と語る。卓越したプレービジョンの持ち主が、崩しの局面でどんな発想を提示してくれるのか楽しみだ。
 
取材・文:本田健介(サッカーダイジェスト編集部)

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