共通の道をたどる清武弘嗣、柿谷曜一朗、山口蛍。C大阪のキーマン3人を結ぶ絆とは

カテゴリ:Jリーグ

小田尚史

2017年07月27日

本領発揮かと思われた矢先、清武を襲った4度目の怪我。

C大阪の中盤を担う3人のキーマンたち。清武(左)の熱い想いを汲んだ柿谷(中央)、山口(右)のふたりも闘志を燃やす。写真:サッカーダイジェスト

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 ヨーロッパから古巣へ帰還したものの、待ち受けていたのは怪我による離脱とリハビリの日々……。同様の道を経てきた清武弘嗣、山口蛍、そして柿谷曜一朗は今季、どんな思いを胸にピッチで戦っているのか。清武を中心とした3人の絆とは――。
 
――◆――◆――
 
 
 ロシア・ワールドカップ・アジア 最終予選のイラク戦(6月13 日 /△1-1)の翌日、珍しく他の記者の姿が見えないC大阪の練習場で、清武に代表戦の感想を尋ねた。すると彼 は、言葉少なにこう答えた。
「俺らとしては、(山口)蛍が無事に帰って来ることを祈るだけですね。代表の戦いについて、メンバーに入っていない今の自分が言えることはない」
 
 ただ、C大阪についての話題になると、清武は熱い想いを吐露した。
「今の良い流れを続けていきたい。ずっとセレッソを見ているから分かると思いますが、今年はチャンス。レヴィー(・クルピ元監督)の時もACLの出場権を取ったけど、ユン(・ジョンファン)さんが率いている今のチームの雰囲気は、その時より上だと思う。(自ら躍進に貢献した)2010年に比べると、派手さはなくなったけど、“戦う”意識は増している。このチャンスをモノにしたい。失点が少なく、点も取れていて、上位につけている。簡単には負けないし、チームの成長が楽しみ。良くなっていく手応えしかない」
 
 その週末に行なわれた15節の清水戦は、右太腿の怪我から復帰したばかりとあって、ベンチスタートとなった清武だが、0-1で前半を終えると、後半開始からピッチに立った。 与えられたポジションは今季のリーグ戦で初となるトップ下だった。すると、後半アディショナルタイムにPKを沈め、チームに貴重な勝点1をもたらした。
 
 セビージャから4年半ぶりにC大阪に戻った今季、清武が任されたのは彼が最も得意とするトップ下ではなく、右サイドハーフだった。ユン・ ジョンファン監督としては、キープ力の高い清武をサイドに置いて起点を作り、攻撃の流れをスムーズにさせる狙いがあった。
 
 清武自身、「サイドはトップ下よりも上下動が激しい。後半の途中からは頭も足も止まる。ペース配分が難しい。でも、疲れても頭だけは常に回転させないといけない。それに、外に張るだけではなく、中に入ることもあるし、そのバランスを探している」と話し、新たなポジションを自分のものにしようと意欲的に取り組んでいた。
 
 右サイドハーフとして先発した 16 節の仙台戦でも、柿谷の先制点をアシスト。いよいよ本領発揮か――。そんな期待が高まった矢先に、アクシデントが起きた。前半終了間際、カウンターで抜け出した際に左太腿裏を痛めてしまう。今季4度目の負傷は左ハムストリング筋の損傷で、全治8週間との診断だった。
 

今季加入の清武は随所にハイレベルなプレーを見せるものの、怪我に悩まされ続けている。写真:川本 学

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