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マンUに高額移籍の俊英リンデロフ。「アイスマン」は北欧の地方クラブからいかに成り上がったのか?

カテゴリ:メガクラブ

鈴木肇

2017年06月21日

1994年アメリカ・ワールドカップ決勝の日に産声を上げる。

笑顔でマンUのユニホームに袖を通したリンデロフ。46億円と言われる移籍金に見合う活躍ができるだろうか? (C) Getty Images

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 プレミアリーグのマンチェスター・ユナイテッドが6月14日、今夏の補強第一号として獲得したのがスウェーデン代表DFのヴィクトル・リンデロフだ。
 
 前所属のベンフィカ時代に、その冷静沈着なプレーから「アイスマン」の愛称で親しまれたこの22歳は、CBが主戦場だが、右SB、守備的MFとしてもプレーできるポリバレント性も有している。ズラタン・イブラヒモビッチが去ったスウェーデン代表の中心となりつつある若きDFは一体どんな選手なのか――。
 
 リンデロフは1994年7月17日にスウェーデン中部ヴェステロースで産声を上げた。ちょうどこの日、アメリカではブラジルとイタリアによるワールドカップ決勝が行なわれていた。我が子の誕生を見守った父は、イタリアの10番ロベルト・バッジョがPKを失敗して世界が沸いた世紀のPK戦を、「見に行ってもいいか?」と産後の妻に尋ねたという。
 
 そんなサッカー好きの父にも見守られ、地元クラブのIKフランケとヴェステロースIKで順調に成長したリンデロフは、2010年にヴェステロースSKでトップチームの一員としてプロデビューを飾った。
 
 2部リーグ昇格に貢献するなどの活躍を見せたリンデロフは、2011年12月にベンフィカと契約。翌シーズンにU-19チャンピオンシップ優勝を経験するなど下部組織で頭角を現わし、2013年10月の国内カップ戦で初めてトップチームのピッチに立った。
 
 キャリアの分岐点となったのは、2016年1月31日のモレイレンセ戦だった。
 
 当時の主力CBリサンドロ・ロペスが後半途中に負傷したのを受けて、交代でピッチに送り込まれた。ポルトガル・リーグ初出場となったこの試合を4-1の勝利を飾ると、以後は最終ラインの一角としてレギュラーの座を掴んだ。
 
 その後、わずか1年半の間に国内リーグ優勝やチャンピオンズ・リーグ出場などを経験し、急速にポテンシャルを開花させていった。
 
 チームメイトの負傷離脱というアクシデントがキャリアのターニングポイントになったわけだが、実はリンデロフにとって、不測の事態から掴んだチャンスを成功に変えたというケースは初めてではない。
 
 2015年夏にはU-21欧州選手権でスウェーデン代表の優勝に貢献。しかし実は、最初に登録メンバーが発表された時点では彼の名前はなかった。大会直前のデンマークとのテストマッチで右サイドバックのエーミル・クラフトが負傷し、急遽招集されることになったのだ。
 
 グループリーグ初戦のイタリア戦でベンチスタートだったリンデロフだが、前半にCBのアレクサンデル・ミロセビッチが退場処分となった同時に代役を務めると、以降は主力として輝きを放ち、UEFAによる大会ベストイレブンに選出された。
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