ACL暴力事件に新事実発覚!AFCが「審判」と「もうひとりの浦和選手」への暴行を断定

カテゴリ:国際大会

サッカーダイジェストWeb編集部

2017年06月09日

「故意に主審を手で突き飛ばした」。

済州のクォン・ハンジン(5番)は試合後の騒動で暴行を働いていたことが発覚。2か月の出場停止となった。(C)SOCCER DIGEST

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 アジアサッカー連盟(AFC)が公式ホームページで、アジア・チャンピオンズリーグの浦和レッズ対済州ユナイテッド戦で起きた暴力事件に関して、済州の3選手に対する正式な処分内容とその結論に至った理由を公表した。
 
 まずは、もっとも長い6か月の出場停止処分を受けたチョ・ヨンヒョンについてだ。
 
「チョは81分に受けた2度目の警告で主審に退場を命じられたにも関わらず、試合終了後に再びピッチの中に入り、故意に主審を手で突き飛ばした。その行動によって重大な悪評を試合にもたらした」
 
 これは新たな事実である。

 2万ドル(約220万円)の罰金も科されているチョ・ヨンヒョンは、退場処分になった身でありながら再度乱入して騒ぎに加わったのが理由で、ペナルティーを受けたと思われていた。よって済州側が6か月の出場停止処分は「重すぎる」とメディアを通して発したわけだ。しかし、実際は主審に手を出すという蛮行に及んでいたのである。
 
 至極妥当なジャッジと言わざるを得ない。AFCは同じタイミングで、マレーシアの選手に1年間の出場停止を言い渡したが、それも審判に対する暴力行為。ジャッジに対しての悪しき振る舞いを断罪した格好だ。
 
 続いては、阿部勇樹に肘打ちをしたペク・ドンギュ。3か月の出場停止と1万5000ドル(約165万円)の罰金を科されている。
 
「サブメンバーで出場しなかったペクは、119分にピッチに飛び出し、理解しがたい行動を起こして退場処分を受けた。対戦相手の選手(阿部)の顔に向けて故意にエルボーを浴びせたのだ。暴力行為である」
 
 そして3人目のクォン・ハンジンだ。こちらは2か月の出場停止と1000ドル(約11万円)の罰金を言い渡されている。

 クォンについては、なにをもって罰則を受けたのが定かでなかった。浦和のDF槙野智章を追いかけ回した張本人だが、それによってここまでの厳罰を下されるのか──。たしかに疑問視されていたが、AFCが公表した詳細によって、その一部始終が明らかになった。
 
「クォンは試合後の衝突において、対戦相手の顔を手で殴打した。暴力行為である」
 
 選手名は明かされていないが、浦和の選手に暴力を振るっていたというのだ。これもまた新事実で、今後波紋を呼びそうである。
 
 済州サイドは意見書を出して1日足らずで下された裁定に対して、「厳正な審理が行なわれていない」と、暗に浦和寄りのジャッジだと反発していたが、今回のAFCによる検証結果と見解の公表により、どのようなリアクションを見せるのだろうか。
 
 まだまだこの一件、終息に至るには時間がかかりそうだ。
 
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